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独立リーグ屈指のスラッガー、火の国サラマンダーズ退団の水本大志は海外リーグ挑戦へ

田尻耕太郎スポーツライター
今年4月の試合ではサヨナラ打を放ち、仲間から祝福された(右から2人目が水本)

 プロ野球独立リーグ「ヤマエグループ 九州アジアリーグ」の火の国サラマンダーズを自由契約で退団した水本大志外野手が、海外リーグに挑戦する意向だ。公示日の26日に球団公式SNSが投稿した動画内で本人が口にした。

 「今回、海外リーグに挑戦することになりました。それに伴い球団側の配慮によって自由契約とさせていただく運びとなりました」と切り出し、「沢山のファンに恵まれ、良いことばかりの2年間でした。熊本で培ったことを海外リーグで発揮できるように精一杯頑張ります。そして、海外リーグに行っても、ツイッターやインスタで活躍している姿を報告できるようにがんばります。火の国サラマンダーズを離れますが、これからも応援よろしくお願いします」と感謝の言葉と決意を述べた。

今季終盤には「想い」を口に

大柄でスラッガーとしての迫力がある
大柄でスラッガーとしての迫力がある

 プレーを希望する海外リーグについて具体的な言及はなかったが、今年秋のシーズン終盤には筆者も本人から海外でのプレーに興味があることを耳にしていた。また、球団関係者によれば「今年一緒にプレーしたモタ選手の影響も大きかったのではないか」と話した。

 水本は左打ちのスラッガー。リーグ創設の‘21年シーズンに本塁打王(6本)、打点王(42打点)の二冠に輝き、リーグ初代タイトルホルダーとなった。今季はさらに成績を伸ばし、75試合出場で打率.320、16本塁打、67打点をマーク。2年連続で打点王を獲得し、本塁打数ではリーグ2位、打率でも同3位にランクイン。火の国サラマンダーズのリーグ連覇、そして初の独立リーグ日本一にも大きく貢献していた。

水本大志(みずもと・たいし)

1997年7月24日生まれ、福岡県出身。身長183cm、体重94kg。左投左打。筑紫台高校から進んだ西南学院大学時代も九州六大学野球リーグで強打者として活躍し、社会人・熊本ゴールデンラークスに進んだ。このチームを母体とした独立リーグ化に伴い火の国サラマンダーズでプレー。

足のサイズも29cmといかにも大型スラッガーだが、今季13盗塁と積極的な走塁も持ち味だった。単独ホームスチールの離れ業を成功させた試合もあった

※写真はすべて筆者撮影

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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