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155キロ右腕、チーム初代主将が引退・・・火の国サラマンダーズが新たに3名の退団を発表=九州アジアL

田尻耕太郎スポーツライター
引退が発表された西島

 プロ野球独立リーグ「ヤマエ久野 九州アジアリーグ」の火の国サラマンダーズは24日、3選手の退団を発表した。2選手は任意引退、1選手が自由契約で公示された。

 任意引退となったのは西島篤投手(26歳)、瀬戸口樹外野手兼外野守備・走塁コーチ(26歳)。

メジャーも注目した剛腕・西島

最速155キロを誇った西島
最速155キロを誇った西島

 西島は剛球自慢のリリーフ右腕として活躍。米大リーグ球団から身分照会を求められたこともあった。今季は守護神を務め、26試合に登板してリーグ2位の14セーブを挙げた。

 身長183cm、体重95kgの体躯を誇り「昨季の1年目が終わり、今シーズンまでのオフ期間にウエイトトレーニングに励んだ」という成果もあり、今季は155キロまで自己最速を伸ばしていた。昨年に続き、今年もNPB球団から調査書が届き、先日のドラフト会議で指名を待ったが名前は呼ばれず、ユニフォームを脱ぐ決断をした模様だ。

初代キャプテンもユニフォームを脱ぐ

三塁コーチャーも務めた瀬戸口(右)
三塁コーチャーも務めた瀬戸口(右)

 瀬戸口は強いリーダーシップで常にチームの中心にいた。昨季はサラマンダーズの初代キャプテンを務め、今季はコーチ兼任でプレー。独立リーガーとしては2シーズンとも故障に泣かされるなど出場試合数を伸ばすことはできなかったが、少ないチャンスの中で2年連続打率3割をクリアする勝負強さを発揮していた。

侍Uー18相手に好投実績、源は自由契約に

安定感ある投球が持ち味だった源
安定感ある投球が持ち味だった源

 そして、自由契約で公示されたのは源隆馬投手(21歳)だ。

 源は今季5試合登板がすべて先発で3勝0敗、防御率1.82の成績を残していた。しかし、今季は右肩や右肘の不調にも苦しんだ。

 投球術に優れた右腕だった。あえて6、7割の力で投げて、質のいいストレートを求めて140キロ前後でも相手打者を押し込むボールを投げていた。また、宮崎学園高校3年生時だった2018年には宮崎県選抜に選ばれて、侍ジャパンUー18との壮行試合に登板。1イニングだけだったが、現広島カープの小園海斗、現中日ドラゴンズの根尾昂から三振を奪うなど好投を見せたこともあった。

※写真はすべて筆者撮影

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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