6月23日、ウエスタン・リーグ公式戦。福岡ソフトバンクホークスと阪神タイガースがタマホームスタジアム筑後で対戦した。

高橋純、満塁ピンチからの登板を切り抜ける

【6月23日 ウエスタン・リーグ公式戦 タマスタ筑後 892人】

阪神     011000104 7

ソフトバンク 002000000 2

<バッテリー>

【T】小川、尾仲、◯浜地(2勝1敗)、小野、湯浅――榮枝

【H】千賀、高橋純、甲斐野、奥村、●高橋礼(2勝1敗)、川原――海野、居谷

<本塁打>

なし

<スタメン>

【T】8島田 5板山 7ロハス Ⅾ小野寺 3陽川 7中谷 4遠藤 2榮枝 6高寺

【H】Ⅾ牧原大 7佐藤直 8上林 5リチャード 4増田 2海野 9釜元 3黒瀬 6小林

初回から苦しい投球だったが、千賀(中央)の表情は明るかった。左はリチャード、右は小林珠維(筆者撮影)
初回から苦しい投球だったが、千賀(中央)の表情は明るかった。左はリチャード、右は小林珠維(筆者撮影)

<戦評>

 ソフトバンクの連勝が5で止まった。

 先発の千賀は阪神打線の粘りの前に苦しい投球となり、さらに味方失策も重なって二回に先制点を許した。三回は2死満塁から自身のボークで2点目を失い、この回の途中で交代した。満塁からリリーフしたのは高橋純。このピンチを切り抜けると、続く回も無失点に抑えた。

 打線は三回に相手守備の乱れに乗じて、釜元の記録上は適時二塁打となる当たりで同点としたが、2-2の七回表に5番手の高橋礼がロハスに勝ち越し適時打を浴びてこれが決勝点となった。(了)

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2度の満塁、初回から35球。千賀は何を思ったか

 左足首の靱帯損傷から戦列復帰を目指している千賀滉大投手が先発。実戦復帰2度目のマウンドは2回2/3で84球を費やして2失点(自責1)と、苦しい投球になった。

 立ち上がりから直球は150キロ台後半を連発。しかし、先頭の島田に8球粘られた末に不運な三塁内野安打を許すと、三振で1死を取った後に四球と安打でいきなり1死満塁のピンチを背負った。

 ここは陽川をフォーク、中谷をカットボールで連続空振り三振に仕留めて乗り切ったが、初回だけで35球を費やした。

 二回は先頭打者が味方失策で出塁。無死二塁となり続く榮枝に右前適時打を浴びて失点した。

 そして三回もまた走者を溜めた。先頭の板山に左前打を許すとその後は連続四球で無死満塁だ。三振と三直で2死を奪ったが、遠藤への3球目の前にまさかのボークを犯してもう1点を失った。

 結局、この遠藤に四球を与えたところで千賀は降板となった。被安打も与四球も奪三振も4つという投球内容。最速は158キロだった。

「見つめ直したい」

 実戦復帰戦だった17日は、三軍練習試合で九州アジアリーグの火の国サラマンダーズを相手に4回3安打無失点だった。火の国戦は相手打者が直球以外のボールに全く対応できていなかったが、阪神二軍の若虎たちはバットに当てて粘っていた。

 降板後に千賀は「前に飛ばなかったのか、作戦だったのか分からないけど」としたうえで「ああやってボールが前に飛ばない状況になったときにどうするか。自分の試しているところが影響しているのは間違いない。見つめ直したい」と振り返り、「今日は自分の試しているのが良くない方向に出た」とも話した。

倉野コーチ「膿を出すのが千賀」

 しかし、悲観はしていない。

「自分の中で常にトライ&エラーだと思っている。結果を踏まえたうえで思ったこともあるので、また試したい」

 たとえばカットボールやシンカー系の速くて小さく変化する球種を多投した中で粘られた点も「ああなった時の引き出しが今の自分にはない状態だった。まだまだな部分。いい勉強になりました」と清々しささえ漂わせた。

 体調面に不安もなく「球速も思った時に出せる」と自信ものぞかせた。「自分のやれることの密度を上げること」と今後への意気込みを口にした。

 また、倉野信次ファーム投手統括コーチは「メカニック的にも良くなくて、本来のピッチングとは程遠い状態」としたが、「彼は修正能力が高い。『膿を出す』じゃないけど、前に一軍に上がる前もそうだった。心配はしていません」と語った。