Yahoo!ニュース

ホークス松田宣浩の連続試合出場が「815」で途切れる。23時38分の試合終了まで出番なく

田尻耕太郎スポーツライター
松田宣浩内野手(今年3月・筆者撮影)

約6年間ずっと試合に出ていた

 福岡ソフトバンクホークスの松田宣浩内野手が2014年8月26日の日本ハム戦から続けていた連続試合出場が「815」で途切れた。

 今季打撃不振に苦しむ松田宣は9月10日の楽天戦(楽天生命パーク)で、前日9日に続きベンチスタートとなっていた。

 この日は試合開始から雨が降る厳しいコンディションの中で行われた。一回裏と七回裏に雨が強まり、それぞれ長時間の中断。しかし、2度の中断も球場係員らの懸命なグラウンド整備の甲斐もあって、どうにか試合続行にこぎつけた。

 その後、試合は九回まで行われたが、代打や守備からの出場もなく、23時38分の試合終了まで松田宣の名前がスコアボードに乗ることはなかった。試合は9対2でソフトバンクが勝利した。

 松田宣は2015年から昨季まで5年連続でシーズンフル出場を果たしていた。今季開幕前にも「6年連続フル出場」をどの成績よりもこだわっていた。しかし、今季は第1号本塁打まで19試合、72打席を要するなどスタートダッシュに失敗。その後はやや上向きつつあるも、ここまで70試合出場で打率.213、7本塁打、26打点と納得いく成績は残せていない。

「あきらめたら終わり」松田宣の想い

 ある日の試合後、松田宣はこのように語っていた。

「(今年の状態について)経験というか、勉強というか、試練というか……。もう一つ上(のレベル)に行くためのことかなと思っています。乗り越えるのも自分の力でやるしかない。必死こいてやるしかない。数字は誰が見ても納得いくものではないし、僕も納得いかない。納得いく打球もほぼない。でも、毎日試合はある。なんとか貢献したいという気持ちで、その繰り返しでやっている。体はめちゃくちゃ元気なんです。何というか……、頑張らないといけないなと思う。あきらめたら終わり。(自身の体は)まだまだやらないといけないと思わせてくれる状態なので」

 シーズンはまだまだ続く。“熱男”松田宣浩は意地を必ず見せてくれるはずだ。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

田尻耕太郎の最近の記事