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バンデンハーク復活へ“ノーヒッ投”発進!「十分できた」

田尻耕太郎スポーツライター
一軍復帰へ上々の滑り出し(筆者撮影)

優勝マジック点灯ならず

 8月30日、福岡ソフトバンクホークスの2軍はウエスタン・リーグで阪神タイガース2軍と対戦した。

【8月30日 ウエスタン・リーグ タマスタ筑後 1,781人】

阪神     100002001 4

ソフトバンク 000000000 0

<バッテリー>

【T】○馬場(5勝5敗)、尾仲、飯田――片山

【H】●ミランダ(0勝2敗)、バンデンハーク、泉、田浦、岡本健、加治屋――九鬼

<本塁打>

【T】陽川6号

<戦評>

 リーグ首位のソフトバンクは2位阪神に零封負け。勝てばマジック12が点灯するところだったが、持越しとなった。

 先発のミランダは初回、陽川に適時打を浴びて先制を許した。最速150キロの直球を投げ込み二回と三回は打者3人ずつで片づけたが、満点投球とはいかなかった。2番手ではバンデンハークが登板して2回零封。6月4日以来のマウンドだったが、上々の投球を見せた。3番手の泉が1回2失点、最終回に投げた加治屋は陽川のソロで失点した。

 打線は阪神馬場の巧みな投球に攻略の糸口を見出せなかった。四回には3番江川、4番長谷川勇の連打でチャンスを作ったが後続が凡退した。(了)

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バンデンハーク87日ぶり登板、最速149キロ

 右肘の張りでファーム調整中のバンデンハーク投手が2番手で登板。6月4日の1軍の中日戦(ヤフオクドーム)以来、87日ぶりに実戦マウンドに上がった。

 先発ミランダに次いで四回から登板。阪神2軍の2番熊谷を遊直、3番ソラーテを遊ゴロ、4番陽川も遊ゴロと相手好打順をあっさり3人で片づけた。五回は先頭の上本にフルカウントから四球を与えたが、後続を2者連続三振に仕留めるなど危なげなくこの回も乗り切った。

 2回38球、無安打2奪三振1四球で無失点。復活に向けて、上々の再スタートを切った。

仲間を気遣うナイスガイ

 登板後、バンデンハークは「今日は全球種をストライクゾーンにしっかり投げることを考えていました。十分やれたと思います」と笑顔。最速は149キロ。ただ、セットポジションでは145キロに届かない直球も見られた。「今日だけを見れば投げられたことで満足だけど、次回に向けての課題はある」。また、この日は45球前後の球数を予定しており、降板後には10球ほどの投げ込みを行った。「次の回まで投げてしまうと、おそらく途中での降板になる。そうなると次の投手に申し訳ないから」。ナイスガイの一軍復帰が待ち遠しいところだ。

 久保2軍投手コーチは「また明日の状態を確認して、次の登板を考えます」と話した。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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