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ホークス岩嵜翔史上初! ファーム日本一で2度目MVPに輝く

田尻耕太郎スポーツライター

“キャプテン”金子圭輔がV打でまた胴上げ!

10月3日、ファーム日本一を決めるファーム日本選手権が宮崎市のKIRISHIMAサンマリンスタジアムで行われた。試合はウエスタン覇者のホークスが、イースタン覇者のジャイアンツに2対0で勝利し2年ぶり3度目のファーム日本一に輝いた。

ソフトバンク 001000001 2

巨人     000000000 0

【H】岩嵜、東浜――斐紹

【G】平良、田口、久保、松本竜、野間口、香月、公文――實松、河野

【本塁打】なし

【戦評】

ホークスが2年ぶり3度目のファーム日本一に輝いた。3回表に先頭の斐紹が二塁打を放つと、金子圭も長打で続き先制した(三塁アウト、記録は右中間二塁打)。先発の岩嵜はテンポのいい投球でストライク中心のピッチング。8回にピンチを招いて降板したが、無失点で先発の役割を十分に果たした。無死一、二塁でマウンドに上がった2番手・東浜が好リリーフ。9回表に斐紹のタイムリーで貴重な追加点を挙げると、東浜が最終回も抑えて胴上げ投手となった。

水上2軍監督が10回胴上げされ、続いて優秀選手賞に選ばれた“キャプテン”金子圭も4回宙を舞った。最優秀選手賞には岩嵜が選ばれた。

岩嵜翔が先発無失点でMVP!

岩嵜投手<写真はウエスタン公式戦時のもの>
岩嵜投手<写真はウエスタン公式戦時のもの>

接戦の中、無失点快投でチームのファーム日本一に大きく貢献した岩嵜翔がMVPに輝いた。岩嵜はルーキー時代の2008年のファーム日本選手権(対戦相手はスワローズ)でも9回1失点完投勝利でMVPを受賞しており、自身2度目となるファーム日本選手権でのMVP獲得となった。これは1987年のファーム日本選手権(96年まではジュニア日本選手権)実施以来、史上初めてのこと。また、2度勝ち投手になったのは、この日のテレビ中継で解説者を務めた橋本清氏(89年、91年当時巨人)以来2人目だった。

2軍にいる屈辱。来季こそ「1軍で投げたい」

「一発勝負の大事な試合を、チームの投手陣を代表して先発を任された。初回から全力で行きました」と試合後のインタビューで語った岩嵜投手。ただ、やはり1軍の舞台に立てていない自分へ「悔しい」という言葉を素直に表した。

「この悔しさをもって、1軍で頑張りたい」と決意をにじませた。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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