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「ハリ・ッチ」ジャパンに必要なのは、 “勝つサッカー” より “いいサッカー”

杉山茂樹スポーツライター

代表監督就任記者会見は、結婚披露宴に通じるものがある。厳かな雰囲気を漂わせる一方で、テレビで見たことがある女子アナの姿も目に付くなど、華やいだムードにも包まれる。彼女たちの口から出る能天気な質問を、苦々しい思いで聞く人はいない。

ひな壇の真ん中に座るハリルホジッチは、そこで熱く抱負を語った。期待感を抱かせるに十分な、野太い声で蕩々と。その姿は希望の光、救世主のように映った。

とはいえ、終了後、晴れがましさが消え、少し萎れた気分になっている人も多く見かけた。

会見が進む中で、ハリルホジッチが口にしたきわめて現実的な目標に、その理由はある。

W杯の目標は? の答えは「決勝トーナメントに出たい」。世界ランキングをどのくらいまで上げることができるか? にも「いま50位台のランキングを20位台に上げたい」と述べるに留まった。いずれも、聴衆の期待を下回る数字だったことは、一瞬、黙りこくったように見えた会場内の空気からハッキリと見て取れた。

場のムードに水を差すつもりはなかったと思う。皆さん期待して下さいとばかり、ハリルホジッチは胸を張って目標を語ったのだ。それだけにその目標には真実味があった。

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スポーツライター

スポーツライター、スタジアム評論家。静岡県出身。大学卒業後、取材活動をスタート。得意分野はサッカーで、FIFAW杯取材は、プレスパス所有者として2022年カタール大会で11回連続となる。五輪も夏冬併せ9度取材。モットーは「サッカーらしさ」の追求。著書に「ドーハ以後」(文藝春秋)、「4−2−3−1」「バルサ対マンU」(光文社)、「3−4−3」(集英社)、日本サッカー偏差値52(じっぴコンパクト新書)、「『負け』に向き合う勇気」(星海社新書)、「監督図鑑」(廣済堂出版)など。最新刊は、SOCCER GAME EVIDENCE 「36.4%のゴールはサイドから生まれる」(実業之日本社)

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