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「W杯が待ち遠しい」ムードがないのはなぜだ?

杉山茂樹スポーツライター

W杯まで2か月半。しかし、日本国内に緊迫したムードを感じることができない。各国リーグ戦、およびチャンピオンズリーグが佳境を迎えている欧州なら理解できる。W杯より大切な話がある国なら、そちらを優先すればいいが、日本のサッカー界にそれに勝る話題はない。

機運が高まらない理由の一つに、代表戦がないことが挙げられる。国内で行われる親善試合は、5月末のキプロス戦1試合のみ。

日本の問題点は、試合がなければ話題に事欠くところだ。試合結果を受けてしか反応できない悲しさを垣間見る気がする。

今回の情勢はかなり面白いというのに、だ。

ブックメーカー各社の予想をもとに話をすれば、今回は本当に接戦だ。日本が所属するC組の突破予想は、コロンビア、コートジボワール、日本、ギリシャの順で並ぶが、1位候補のコロンビアの倍率は、抽選会当時よりわずかながら上がっている。すなわち評判は落ちている。理由はエース、ファルカオが怪我で出場が危ぶまれているからに他ならない。

一方、コロンビアは、W杯の優勝予想では全体の7番目に位置している。グループリーグは全部で8組なので、8つある首位通過予想チームの中で、これは後ろから2番目になる。日本の劣勢は否めないが、ブラジル、アルゼンチン、ドイツ、スペインほどは強くない。

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スポーツライター

スポーツライター、スタジアム評論家。静岡県出身。大学卒業後、取材活動をスタート。得意分野はサッカーで、FIFAW杯取材は、プレスパス所有者として2022年カタール大会で11回連続となる。五輪も夏冬併せ9度取材。モットーは「サッカーらしさ」の追求。著書に「ドーハ以後」(文藝春秋)、「4−2−3−1」「バルサ対マンU」(光文社)、「3−4−3」(集英社)、日本サッカー偏差値52(じっぴコンパクト新書)、「『負け』に向き合う勇気」(星海社新書)、「監督図鑑」(廣済堂出版)など。最新刊は、SOCCER GAME EVIDENCE 「36.4%のゴールはサイドから生まれる」(実業之日本社)

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