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あす13日(土)は関東平野部でも雪か、都心でも初雪が舞う?

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
雨やみぞれ、雪の予想(ウェザーマップ)

上空の寒気により、関東でも降水域が発生へ

予想天気図(ウェザーマップ発表に筆者加工あり)
予想天気図(ウェザーマップ発表に筆者加工あり)

あす13日(土)は、夕方から夜にかけて、関東平野部でも雪が予想されています。きのう11日(木)の段階よりも、その確度が高まってきました。

これは上空5500メートル付近を通過する-30度以下の強い寒気の影響で、上昇気流が強まり、風もぶつかり合うためで、比較的短い時間ですが、降水域が発生する可能性が高くなってきました。上図のように、日本海で発生し、北陸地方に大雪をもたらすJPCZ(日本海寒帯気団収束帯)の収束線が関東付近までのびてくるようなイメージといえるでしょう。

このパターンで降る関東の降水は比較的短い時間のことが多く、あす13日(土)の場合も、降水時間はせいぜい数時間程度とみられますが、下層寒気が強いため、降れば、みぞれや雪になる可能性も高いのではないかと思われます。また降水がやや強まれば、平野部でも、北部を中心に積雪が生じる可能性も考えられ、東京都心でも、初雪が舞う可能性があります。

夕方から夜の初め頃に雨や雪

雨やみぞれ、雪の予想(ウェザーマップ)
雨やみぞれ、雪の予想(ウェザーマップ)

上図は、気象庁で計算された2つのモデルの計算結果をウェザーマップが独自に計算し、発表しているものです。上段のGSMモデルは格子間隔が13キロ四方での計算、下段のMSMモデルは格子間隔が5キロ四方での計算となっています。

GSMの方が降水域を広げるなどの傾向がありますが、どちらの計算が当たるかは、その時々の気象条件により様々ですから、どちらも参考にしつつ、予報を組み立てることが重要になります。

このあたりを踏まえつつ、あす13日(土)の計算をみると、どちらの計算も午後3時過ぎから北部で弱い降水域が発生し、まとまりながら南東へ移動し、午後5時から午後6時頃にかけて、南部にも広がる予想です。下層寒気の影響をより強く受ける北部ほど白い表示が目立っていて、雪で降る可能性が高いと思われます。

湿度が低い状態で降水が始まるため、東京23区や千葉北部でも気温が一気に下がり、3度程度まで下がる計算のため、雨に雪が交じる可能性が十分にあると思われます。東京都心で、みぞれや雪が降れば、初雪となります。降水は午後8時頃から午後9時頃には、ほぼ終わる計算となっています。

気象庁発表の予想降雪量では、栃木(平地)茨城、埼玉、東京多摩西部などの多い所で、1センチから2センチ程度となっていて、平地でも、場所によっては、芝生などにうっする積もる所があるかもしれません。

決して大雪ではありませんが、普段雪になれていない関東平野部では、わずかな雪でも影響が生じることがありますので、念のため、ご注意ください。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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