久しぶりに熱帯低気圧が発生する予想、過去最も遅い台風17号になるのか?
台風16号の消滅からすでに約2か月
今年は現在発生しているエルニーニョ現象の影響もあってか、秋以降、台風の発生数が極端に少なくなっていて、上図のように、10月20日午後9時に台風16号が消滅して以来、約2か月間、新たな台風は発生していません。
この秋は、台風や秋雨前線の影響が少なかったことなどが影響して、西日本では降水量が極端に少なく、渇水が深刻となっているところもあります。(関連記事)
9月から12月にかけての台風の平年の発生数は11.6個なのに対し、今年は9月以降にわずか4個しか発生していなく、今現在の年間の発生数16個も、1951年の統計開始以来、2010年の14個に次ぎ、2番目に少ない記録となっています。ところが久しぶりに台風となる可能性のある熱帯低気圧が発生する予想です。
久しぶりに熱帯低気圧が発生する予想
タイトル画像をみると、日本のはるか南、赤道のすぐ北の海上で雲域がまとまっていて、きょう14日(木)午前3時から低圧部が解析されています。低圧部とは、周囲より気圧が低く、雲の循環はあるものの、その中心付近がはっきりとしない熱帯擾乱(ねったいじょうらん)のことで、中心付近が解析出来るようになると、熱帯低気圧に名前が変わります。熱帯低気圧は発達すれば台風となりますので、台風のたまごとも呼ばれています。
気象庁の予想によると、あす15日(金)もまだ低圧部のままですが、あさって16日(土)午前9時までには熱帯低気圧に変わる予想です。(天気図中のTDマーク)
熱帯低気圧はさらに西進を続け、週末にフィリピンの南部付近を通過して、南シナ海へ進んでいく計算が多くなっています。諸外国を含め、種々の計算では、台風の勢力に発達するモデルも多くみられますので、約2か月ぶりに、新たな台風が発生するかもしれません。
過去最も遅かった台風17号の発生日時は、1969年11月4日午前3時ですから、もし仮に台風17号が発生すれば、過去最も遅い台風17号の発生ということになります。ただ台風となっても、日本への影響はほぼない計算です。
参考:国立情報学研究所(デジタル台風)