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週明けに今度は季節外れの大雨のおそれ、水不足の西日本にとっては恵みの雨か

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
雨や風の予想(ウェザーマップ)

極端に少ない秋からの降水量

降水量の60日間合計の平年比(気象庁発表)
降水量の60日間合計の平年比(気象庁発表)

この週末は、東日本や西日本を中心に20度前後まで上がる季節外れの暖かさとなりますが、週明けに今度は季節外れの激しい雨が降り、大雨となるおそれがあります。ただ水不足の西日本にとっては、恵みの雨となるでしょう。

この秋、西日本へ影響した台風はほとんどなく、秋雨前線の活動も弱かったことなどから、西日本の降水量は極端に少なくなっている所が多く、上図の過去60日間の降水量の平年比をみても、特に西日本の瀬戸内側で濃い茶色の30%未満の領域が広がっています。

各地の主な降水量(平年比)は、広島38.5ミリ(23%)、岩国(山口)31.5ミリ(17%)、松山59.5ミリ(35%)、大分17.0ミリ(9%)、宮崎50.0ミリ(19%)など、極端な少雨となっていて、渇水の進んでいる所も多くなっています。

週明けの雨で、一気に水不足が解消するわけではありませんが、秋からの極端な少雨を考えると、間違いなく恵みの雨という所も多くなりそうです。とはいえ、季節外れの激しい雨が降るおそれもありますので、雨による災害には要注意です。

週明けは季節外れの暖湿流が本州南岸に

暖湿流の予想(ウェザーマップ発表に筆者加工あり)
暖湿流の予想(ウェザーマップ発表に筆者加工あり)

上図は、気温の高さと水蒸気の量を合わせたような指標で、暖湿流と呼ばれています。図中330K以上の暖湿流は、激しい雨をもたらすには十分すぎる暖湿流で、師走としては季節外れの暖湿流と言うことが出来るでしょう。日本海を東へ進む低気圧に向かって、この季節外れの暖湿流が本州の南岸に突っ込むように流れ込みつつ、太平洋側を通過していく見込みです。

あさって11日(月)は西日本で激しい雨

雨と風の予想(ウェザーマップ)
雨と風の予想(ウェザーマップ)

上図はあさって11日(月)午後9時の雨や風の予想です。低気圧が朝鮮半島付近を発達しながら東進し、この南側で季節外れの暖湿流に伴う雨雲が発達し、九州から四国にかけて、激しい雨の降る所があるでしょう。活発な雨雲の周辺では風も強く、横殴りに降る所があるほか、落雷や突風などにも注意が必要です。

12日(火)は東日本でも激しい雨

雨と風の予想(ウェザーマップ)
雨と風の予想(ウェザーマップ)

低気圧や前線の東進とともに、活発な雨雲は東へ移動し、12日(火)にかけて、東海など、太平洋側を中心に、雨脚の強まる所も多いでしょう。12日(火)朝の通勤通学の時間帯は、東海、あるいは関東で雨や風が強まり、荒天となる心配があります。

太平洋側を中心に、100ミリ以上の季節外れの大雨も

48時間予想降水量(ウェザーマップ)
48時間予想降水量(ウェザーマップ)

コンピュータが計算している48時間の予想降水量は上図の通りで、関東から九州にかけて、広く30ミリから50ミリ程度のまとまった雨となり、特に東海から四国、九州にかけての太平洋側では、紫色の80ミリ以上が広がっていて、所々で100ミリ以上となる予想です。

大きな災害が起こるほどの大雨とはならない見込みですが、師走としては、季節外れの激しい雨や大雨となる所もあるでしょう。水不足の地域にとっては、間違いなく恵みの雨となりますが、低い土地の浸水や中小河川の増水などには、注意が必要です。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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