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全国的に一気に寒く、都心は真冬並みの予想も、このまま冬へ向かうのか?

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
予想最高気温(ウェザーマップ)

冬将軍で冬の姿に

雲の様子(ウェザーマップ)
雲の様子(ウェザーマップ)

きょう25日(土)は、北日本を中心に冬将軍が到来し、その強い寒気の影響で、日本海にはすじ状の雲がびっしりと広がっています。

この雲の下、昨夜からけさにかけて、秋田、山形、仙台、福島、岡山で初雪を観測し、札幌では積雪が14センチに達しました。札幌で11月に10センチ以上の積雪を観測するのは5年ぶりのことです。

さらに気温も上がらず、きのう24日(金)と比べて、一気に5度から10度以上も低くなる所が多く、北日本は真冬並みの寒さとなっていて、関東から九州にかけても、師走並みの寒さの所が多くなっています。東京都心も、季節外れの陽気だったきのう24日(金)よりは約10度も低くなりそうです。

暖気と冬将軍が入れ代わり立ち代わり

暖気と寒気の予想(ウェザーマップ発表に筆者加工あり)
暖気と寒気の予想(ウェザーマップ発表に筆者加工あり)

週末の寒さとともに、このまま冬へ向かうのかというとそういうわけでもなく、暖気と冬将軍が入れ代わり立ち代わりの状態がまだ続きそうです。

上図は晴れれば20度以上まで上がるような季節外れの暖気と強い寒気、冬将軍の実況と予想で、おととい23日(木)は日本列島に広く季節外れの暖気が広がっていましたが、きょう25日(土)は北からの冬将軍にすっぽりと覆われています。

ところがあさって27日(月)には冬将軍に変わり、南からの季節外れの暖気が東日本や西日本を覆う予想です。しかし、それもつかの間、29日(水)には再び北から冬将軍が南下する予想です。このように1日から2日おきに、暖気と冬将軍がせめぎ合いをする形が続きますが、どうやら29日(水)以降は、しばらく、冬将軍が優勢の状態が続く見込みです。

秋と冬が入れ代わり立ち代わり

東京都心の予報(ウェザーマップ)
東京都心の予報(ウェザーマップ)

上図は東京都心の最高気温の実況と予想です。

おととい23日(木)勤労感謝の日は21.2度まで上がり、きのう24日(金)はさらに上昇し、24.2度を記録しました。これは平年より10度近くも高く、10月上旬並みの季節外れの陽気で、東京都心で11月下旬に24度以上まで上がるのは、1997年以来26年ぶり2度目のことです。

一方、きょう25日(土)とあす26日(日)は冬の寒さとなり、特にあす26日(日)は10度と、真冬並みの寒さとなる予想ですが、週明けは再び暖気が優勢で、28日(火)は22度まで上がる予想です。

11月下旬に3日以上、20度以上の暖かさがあったのは、1968年(3日)、1997年(4日)、2022年(4日)の3度しかなく、もし28日(火)に20度以上まで上がれば、これも比較的、珍しい記録となるでしょう。

あす26日(日)は、都心で真冬並みの寒さか

雲と雨の予想(ウェザーマップ)
雲と雨の予想(ウェザーマップ)

あす26日(日)は冬将軍は徐々に退散していきますが、関東地方は、南の海上に発生した雨雲が昼頃にかけて、千葉県を中心に通過していく見込みです。

この雨雲がどれ位広がるのか、あるいはいつまで残るのかにもよりますが、しつこく長い時間かかるような計算だと、東京都心の最高気温は10度に届かない予想となっていて、あす26日(日)は真冬並みの寒さとなるかもしれません。

来週半ば以降は、いよいよ冬モード継続か

予想最高気温(ウェザーマップ)
予想最高気温(ウェザーマップ)

週明けは、東京都心で20度以上となる他、東北から九州にかけても20度近くまで上がる所が多く、ポカポカな小春日和となるでしょう。気象条件によっては、20度以上の季節外れの暖かさが続出するかもしれません。

ところが、29日(水)頃からは冬将軍が到来するとともに冬の寒さとなるでしょう。この寒さをきっかけに、しばらくは暖気と冬将軍とのせめぎ合いはなくなり、12月のスタートにかけては、冬将軍が優勢で、初冬らしい寒さが続く予想となっています。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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