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台風5号が発生し北上へ、台風が再び猛暑をもたらす?

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
熱帯低気圧の雲(ウェザーマップ)

台風5号が発生へ

熱帯低気圧の予報円(ウェザーマップ)
熱帯低気圧の予報円(ウェザーマップ)

最新の熱帯低気圧や台風情報(気象庁)

タイトル画像にある通り、フィリピンの東海上に発生していた低圧部が熱帯低気圧に変わり、この熱帯低気圧が今後24時間以内に台風に変わる見込みとの情報が気象庁から発表されています。発生すれば台風5号となります。

新たに発生が予想される台風5号は、海水温が29度から30度以上もある海域をゆっくりと北西方向へ進み、来週25日(火)午後3時には、強い勢力で、沖縄の南方海上へ北上する見込みです。海水温がかなり高いため、水蒸気をたっぷりと補給し、気象庁の予想以上に急速に発達する可能性も否定できません。

その後、来週の26日(水)から27日(木)にかけて、かなり強い勢力で八重山を中心とした沖縄地方に近づくおそれもありますので、今後の情報に要注意です。

沖縄付近で太平洋高気圧が衰弱?

太平洋高気圧などの予想(ウェザーマップ)
太平洋高気圧などの予想(ウェザーマップ)

発生が予想される台風5号は、諸外国を含む多くのモデルがフィリピンの北部付近を通過し、南シナ海へ進む計算を出していましたが、徐々に東寄りの進路に変わってきています。これは沖縄付近で頑強と予想されていた太平洋高気圧の勢力がやや衰弱する計算に変わってきているためです。

このため、台湾付近から東寄りの進路、つまり沖縄方面に北上を予想する計算もやや増えてきている状況となっています。

一方で、勢力を強める台風が北上する計算のため、逆に本州付近の太平洋高気圧は強まる計算が多くなっています。

来週は台風と猛暑の共存型に?

10日間予報(ウェザーマップ)
10日間予報(ウェザーマップ)

きょう20日(木)午前、気象庁から中国、近畿、東海地方の梅雨明けが発表されました。これは南の海上に南下した梅雨前線の影響が小さくなり、さらに来週は発生が予想される台風5号の北上により、本州付近で太平洋高気圧の勢力が強まる予想が確からしくなってきたためです。

関東甲信や東北などの梅雨明けも目前の状況ですが、来週は強まる太平洋高気圧の影響で、再び猛暑がやってくるかもしれません。都心は35度、熊谷や名古屋などは36度が予想されています。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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