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GWは暖気と寒気が入り乱れて安定せず、大雨、強風、雷、熱中症などに要注意

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
激しい雨の降る街(写真:イメージマート)

GWのスタートは荒天のおそれ

上空約5500メートルの暖気と寒気(ウェザーマップ)
上空約5500メートルの暖気と寒気(ウェザーマップ)

雨と風の予想(ウェザーマップ)
雨と風の予想(ウェザーマップ)

今年のGWは上空の暖気と寒気が交互に通過するため、天気変化のかなり大きなGWとなるでしょう。

ますGWがスタートするタイミングで上空には暖気が流れ込みます。上図は上空約5500メートルの暖気の予想ですが、地上付近から上空にかけて平年より5度以上高い暖気が南から流れ込み、日本海を低気圧が発達しながら通過するでしょう。

この影響で、29日(土)は西日本で雨や風が強まり、30日(日)は東日本や北日本を中心に、雨や風が強まる予想です。荒れた天気に要注意です。

5月のスタートは天気急変のおそれ

上空約5500メートルの暖気と寒気(ウェザーマップ)
上空約5500メートルの暖気と寒気(ウェザーマップ)

雨の予想(ウェザーマップ)
雨の予想(ウェザーマップ)

GWの中盤に差し掛かる5月のスタートは上空に寒気が流れ込みます。

上図のように上空約5500メートルで-24度以下の寒気が東日本や北日本を中心に流れ込む予想で、これは平年より5度から10度位低い、かなり強いものです。

東日本や西日本では晴れて日中の気温は20度から25度位まで上がる予想なので、上空との温度差が大きくなり、晴れても午後は大気の状態が不安定となるでしょう。所々で雷雲が発生する可能性があり、今の計算では、特に関東南部で雨雲(雷雲)が発生しやすい状況となっています。

5月のスタートは天気の急変に要注意です。

GW終盤は大雨のおそれ

上空約5500メートルの暖気と寒気(ウェザーマップ)
上空約5500メートルの暖気と寒気(ウェザーマップ)

10日間予報(ウェザーマップ)
10日間予報(ウェザーマップ)

GWの中盤から終盤になると、今度は寒気が抜け、再び暖気が優勢となります。

2日(火)から3日(水)頃は地上の気温が上がり、東日本や西日本を中心に30度前後まで上がる所もありますので、熱中症に要注意です。

そして上図のように、5月4日(木)頃には、地上付近から上空にかけて平年より5度以上高い暖気が南から流れ込み、雨雲が発達しやすくなるでしょう。

10日間予報にある通り、4日(木)は西日本から雨が降り出し、5日(金)から6日(土)にかけて広く雨となるでしょう。今のところ、低気圧や前線の振る舞いには不確実性があるのですが、太平洋側を中心に雨量が増え、大雨となる計算もありますので、GW終盤の気象情報にご注意ください。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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