暖湿気が列島を挟み撃ち もと台風4号だった低気圧は三陸接近のおそれ
暖湿気が西から東から
今後、日本列島を挟み込むように非常に湿った空気が西から東から流れこんでくる予想です。
上図をみると、あす8日(金)午後9時には、まず大陸起源の際立った暖湿気が九州を中心に西日本へ広がり、その一方で、関東沖には丸い形をしたもと台風4号由来の低気圧に伴う暖湿気があり、逆走するように関東へ近づいてくる予想です。
これら暖湿気の影響で、西日本や東日本では、局地的に激しい雨が降るおそれがある他、週末にかけては北日本でも注意が必要となりそうです。
西日本からかなり不安定に
あす8日(金)午後9時の雨や風の予想をみると、まず西日本に突っ立ったような雨雲が予想されており、夜は広い範囲で雨となるでしょう。発雷確率(雷の発生する確率)も高めで、雨雲はあちらこちらで雷雲に発達する可能性があります。
西日本は雷を伴った激しい雨や非常に激しい雨が降り、あさって9日(土)にかけて、警報級の大雨となるおそれがありますので、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水などに警戒し、落雷や竜巻などの激しい突風にも注意が必要です。
一方、かなり目立つのは関東沖にある、もと台風4号だった低気圧に伴う渦巻きです。
もと台風4号低気圧は北西進
もと台風4号だった低気圧は、行く手を背の高い高気圧に阻まれるように動きが遅くなっており、今度はこの高気圧に押されるように西から北西へ進み、その後も北上を続ける見込みです。
9日(土)の関東は、この低気圧の接近次第で不安定の度合いが変わり、近づけば近づくほど、にわか雨が降りやすくなるでしょう。近づくほど、変わりやすい天気となりそうです。
また沿岸部では北風がやや強まり、波の高い状態も続くため、海のレジャーは強風や高波にも注意が必要です。
もと台風4号低気圧は三陸接近へ?上陸も?
もと台風4号だった低気圧は、その後も北上を続け、10日(日)未明にかけて、三陸沿岸に接近する見込みです。この計算通りならば、低気圧の近づく三陸では一時的ですが、雨や風が強まる心配があります。
またこのあと、低気圧は北海道へ北上する計算です。
ただ東から張り出す高気圧が弱まれば、沖合を離れて北上する可能性もあるし、高気圧が強まれば、東北地方を北西方向へ突っ切る可能性も考えられます。
低気圧はもと台風4号だっただけあって、中心付近にはかなりの暖湿気を伴ったまま北上する見込みで、中心が近づけば非常に激しい雨を降らせるポテンシャルは十分にあります。
北日本ではこのもと台風4号だった低気圧の動きに十分ご注意下さい。