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今季最強寒波の襲来で気温は激変 週末にかけて十分な寒さや雪対策を

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

上空の気温は20度近くも急降下へ

上空1500メートル付近の気温予想(ウェザーマップ)
上空1500メートル付近の気温予想(ウェザーマップ)

きのう14日(火)、気象庁から早々と強い冬型の気圧配置に関する情報が発表され、今後の寒波襲来による猛吹雪や大雪などに十分警戒するよう呼びかけられています。

上図をご覧ください。これは上空1500メートル付近の気温の予想と、その平年差を表したもので、赤色が濃いほど平年より高く、青色が濃いほど平年より低いことを表しています。

一目瞭然だと思いますが、あさって17日(金)から18日(土)にかけて、日本付近は赤色から青色に激変し、今季最強の寒波襲来を受けることになりそうです。

降れば雪となるような-6度以下の寒気が今季初めて日本の南へ大きく南下し、真冬でも強いクラスの-9度以下のラインが本州の太平洋側まで南下する予想で、全国的に極寒状態となるでしょう。

上空1500メートル付近の気温は、わずか24時間で全国的に10度以上も急降下する予想ですが、特に関東地方ではその激変ぶりが際立っており、高層観測を行っている茨城県つくば(館野)の予想では、以下の通りです。

17日(金)午前9時7.9度(平年差+9.0度、10月下旬並み)

18日(土)午前9時-11.0度(平年差-9.8度、真冬以下)

なんとわずか24時間に18.9度も急降下する予想で、-11.0度というのは、統計のある1957年以降では、師走として観測史上2番目に入るような記録的な強さです

地上の気温も上空の気温ほどではないものの、急降下する予想です。

気温の激変、急降下に十分注意

全国天気と気温の予想(ウェザーマップ)
全国天気と気温の予想(ウェザーマップ)

あさって17日(金)は西日本から強烈な寒気が一気に流れこんできますので、午後には九州や四国などを含めて雪がちらつき、初雪の舞う所も多くなるでしょう。

17日(金)に、福岡、広島、大阪など西日本に出されている最高気温は主に昼前までには出る気温で、午後は気温が急降下し、最低気温は夜に出る所がほとんどとなるでしょう。朝はまだ気温が高めですが、夜の帰宅時間には激変し、非常に寒くなるので、要注意です。

西日本からワンテンポ遅れるものの、東日本や北日本でも、17日(金)夜から一気に寒気が襲来し、18日(土)にかけて、際立った寒さとなり、極寒状態となる所もあるでしょう。

日本海側を中心に、一斉に雪となるため、猛烈な吹雪や大雪に警戒が必要です。

18日(土)の最高気温は、17日(金)と比べて10度近く下がるところが多く、東京は9度下がって8度の予想で、これに乾燥した空っ風が吹き付けますので、体感温度はさらに大きく低下することになりそうです。

東京もポカポカ一転、激寒へ

東京の時系列予報(ウェザーマップ)
東京の時系列予報(ウェザーマップ)

東京も気温の激変に要注意です。

あさって17日(金)は明け方に雨が降った後、日中は上述した暖気に覆われるため、気温が上昇し、昼過ぎには17度くらいまで上がる予想で、平年より5度も高く、11月中旬並みのポカポカ陽気となるでしょう。

ところが日が沈むとともに寒気が襲来し、みるみる気温が急降下、日付が変わる頃にはもう10度以上も下がる予想です。

そのまま18日(土)午前6時には4度くらいまで下がり、ここから日中にかけてあまり上がらず、晴れてもせいぜい8度程度の予想です。

きのう14日(火)は冷たい雨が降り、日中の気温は3度台まで下がるなど、かなりの寒さとなりましたが、18日(土)は乾いた北風が体温を奪うため、身体で感じる温度はもっと低いかもしれません。

とにかく、わずか1日で気温が激変しますので、体調管理に十分な注意が必要です。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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