10月の台風20号からほぼ1か月

台風20号の進路図(ウェザーマップ)
台風20号の進路図(ウェザーマップ)

上図はほぼ1か月前に発生した台風20号の進路図ですが、発生が10月25日、消滅が10月29日ということで、最後の台風が消滅してからほぼ1か月近く経っており、11月に入ってからはまだ1個も発生していません。

11月に台風が発生しなければ10年ぶり

台風の発生数(気象庁HPより抜粋、筆者加工あり)
台風の発生数(気象庁HPより抜粋、筆者加工あり)

11月というのは、まだ比較的、台風の発生する時期でもあり、平年の発生数は2.2個となっています。

この10年間の発生数をみても、上図のように、ずっと発生しており、もしこのまま1個も発生しなければ、11月に台風の発生がないのは2011年以来10年ぶりのこととなります。

ちなみにこの10年前を含めて、1951年以降、4回しかありませんので、もし1個も発生しなければ、けっこう珍しい記録になるかと思います。

では当面発生する可能性があるのか?

ということなのですが、タイトル画像をみると、フィリピンの周辺と日本のはるか南東の海上にまとまった雲域が発生しています。ただ気象庁の解析やあさって28日(日)までの予想では、特に熱帯低気圧など熱帯擾乱(ねったいじょうらん)の発生は見込まれていません。

ところが諸外国のモデルをみると、日本のはるか南東の海上にある雲域が今後発達しながら北西方向へ進み、11月の終わりから12月の初めにかけて、台風と思われる勢力に発達を見込む計算がけっこう出ている状況です。気象庁も含めて、今後の予想に注目したいと思います。

過去最も遅い上陸は11月30日

台風進路図(ウェザーマップ)
台風進路図(ウェザーマップ)

ちなみに、11月も終わりに近づいていますが、過去最も遅く上陸した台風は、なんと11月30日という記録があります。(1951年以降)

上図のように1990年の台風28号は、11月30日の午後2時頃、和歌山県白浜町の南に上陸しました。この台風はフィリピンの東で猛烈な勢力となり、日本の南東海上で季節外れに強まった太平洋高気圧と南北に蛇行した偏西風の兼ね合いにより、まるで秋台風のような進路を経て、本州付近に上陸しました。

2番目に遅い上陸が1967年10月28日ですから、11月30日の上陸というのは、ある意味、桁外れに遅い上陸だったと言えるでしょう。

師走の接近台風

師走の沖縄接近台風(ウェザーマップ)
師走の沖縄接近台風(ウェザーマップ)

師走の小笠原接近台風(ウェザーマップ)
師走の小笠原接近台風(ウェザーマップ)

師走に接近した台風はあるのでしょうか?

接近台風の定義は、台風の中心が気象官署から300キロ以内に近づく

調べてみると、本州付近に接近した台風は1個もありませんでしたが、沖縄や小笠原に接近した台風は合計6個あり、上図のような進路となっています。

このうち2003年の台風21号は、師走のスタートに小笠原と伊豆諸島の間を通過し、もう少し北寄りを進めば、関東に接近した台風となるところでした。

また1960年の台風26号も、かなりの勢力を維持しつつ、やはり小笠原と伊豆諸島の間を通過しています。この台風ももう少し北寄りを進めば、関東に近づく可能性があったと思われます。

さらに1990年には、過去最も遅く上陸した台風28号に続き、台風29号がクリスマスイブの当日に小笠原に接近しており、晩秋から初冬にかけての台風の進路に、異変が起こったというような感じになっています。