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3度あることは4度ある?週末は4週続けて低気圧の影響で荒天か

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
4日(日)の雨や風の予想(ウェザーマップ)

今年の3月は全国的に記録的な高温となり、各地の桜もかつてないほどの早咲きから満開を迎えましたが、南からの暖気の影響で、低気圧も発達しながら度々通過したため、周期的な荒天にも見舞われました。

そしてこの荒天のタイミングがまさに週末ということにもなっており、先週末まで3週連続で春の嵐に見舞われている状態です。

週末は3週続けて荒天

3月13日(土)の天気図や雨・風の状況(ウェザーマップ)
3月13日(土)の天気図や雨・風の状況(ウェザーマップ)

1度目の荒天は上図の通り、3月13日(土)14日(日)にかけてで、低気圧が発達しながら本州の南岸から関東付近を通過し、三陸沖へ北上したため、太平洋側を中心に大雨や落雷、強風などに見舞われました。

東京都心でも昼過ぎから夕方にかけて、珍しいくらいに幾度となく雷鳴が轟きました。

3月21日(日)の天気図や雨・風の状況(ウェザーマップ)
3月21日(日)の天気図や雨・風の状況(ウェザーマップ)

2度目の荒天となったのは3月21日(日)です。

今度は低気圧が日本海を発達しながら進んだため、全国的に南風が強く吹き、東京都心でも昼前から夕方にかけて、最大瞬間風速20メートル近い強風を伴い、ザーザー降りの雨が降り続きました。

特に南からの活発な雨雲が次々と流れ込んだ静岡県では大雨となり、天城山では日雨量が300ミリ以上という3月としては観測史上1位の大雨となりました。

3月28日(日)の天気図や雨・風の状況(ウェザーマップ)
3月28日(日)の天気図や雨・風の状況(ウェザーマップ)

そして3度目の荒天となったのが先週末の3月28日(日)です。

いわゆる二つ玉低気圧と呼ばれるような典型的な荒天パターンで、二つの低気圧が本州付近を挟み込むように通過し、春の嵐に見舞われました。

各地で最大瞬間風速20メートル以上の南風を伴った激しい雨が降り、太平洋側では日雨量が100ミリ~200ミリ近くに達した所もありました。

またこの頃には関東以西で桜が満開となっていた所も多かったため、早くもこの雨と強風で桜吹雪の始まった所も多くありました。

さらにこの雨のあと、今週前半は日本列島の広範囲が黄砂に見舞われました。

3度あることは4度ある?今週末も荒天の可能性

4月4日(日)の雨や風の予想(ウェザーマップ)
4月4日(日)の雨や風の予想(ウェザーマップ)

2度あることは3度あると言いますが、その3度が過ぎた今週末、3度あることは4度ある?という状態になるかもしれません。

あさって4日(日)の雨や風の予想をみると、日本海沿岸を進む低気圧と日本の南を北東進してくる低気圧の影響で、午前中は西日本で、午後は東日本を中心に広く雨となるでしょう。南からの暖湿流の影響で、九州や四国を中心に雨脚が強まり、激しく降る所もありそうです。

ただ今のところ、これまでの3度のように低気圧は発達しないため、大荒れとなるようなことはなさそうですが、沿岸部を中心に風は強まるため、やはり強風や強雨には注意が必要です。

なお、東京都心や福岡、高知など、関東以西では桜の満開からすでに一週間以上経っている所も多く、すでにかなりの花びらが落ちてきていますが、今回の雨と風で葉桜になる所も多くなりそうです。

季節は桜から新緑の季節に移り変わっていくでしょう。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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