雪不足のスキー場に季節外れの暖気流入。ゲレンデにまとまった雨の可能性。
北日本にクリスマス寒気
年末になると大陸から強い寒気が流れ込みやすくなり、数日間、厳しい寒さや大雪に見舞われることがあります。
これがクリスマスの頃と重なると、よくクリスマス寒波といった表現をしたりするのですが、実はクリスマスイブのきょうも強い寒気は流れ込んできています。
しかしながら上図のように寒気は北日本が中心で、しかも一過性であり、あすにはもう抜けてしまうため、寒波という表現は似合わず、単に北日本にクリスマス寒気が流入といった表現が最も正しいものだと思われます。
少ないながらも北陸周辺まで恵みの雪
北日本に流れ込んだ寒気の影響で、少ないながらも北陸周辺まで雪が積もりました。
24時間の降雪量をみると、北陸でも、山沿いを中心に、多い所で、10センチから20センチ程度の降雪があった模様で、全く雪がなく、草が見えていたスキー場にとっては恵みの雪となりました。
とは言え、スキー場をオープンさせるにはまだまだ雪が少ないため、きょう(24日)現在、群馬県や新潟県、長野県のスキー場を調べると、水上高原スキーリゾート、湯沢中里、湯沢高原、上越国際、石打丸山、ニュー・グリンピア津南、奥志賀高原、北信州・戸狩温泉など、多くのスキー場で雪待ちの状態となっています。
寒気一転、季節外れの暖気流入
北陸周辺まで恵みの雪をもたらしたクリスマス寒気は、あす25日(水)にはすっかり東へ抜け、あさって26日(木)には一転して南から暖気が流れ込む予想です。
これがまたかなりの暖かな空気で、上空約1500メートルでは平年より8℃以上も高い、季節外れの暖気となります。
またこの暖気は低気圧に向かって流れ込んでくるもので、降水があれば、標高のかなり高い所まで雨になってしまうような暖気と言えます。
スキー場にまとまった雨か?雪解けが心配
実際に木曜日から金曜日にかけての降水予想をみると、西日本から北陸周辺まではほぼ雨で、標高がかなり高い所まで雪ではなく、雨の予想となっています。
降水量が増えれば、クリスマス寒気でせっかく積もってくれた雪も解けてしまう可能性があり、スキー場にとっては頭の痛い雨となってしまいそうです。
ちなみに、スキー場に多大な降雪をもたらすような大規模な寒気は年明けにかけてあまり期待できないものの、27日(金)夜から28日(土)にかけてと、大晦日から元日にかけて、寒気が流れ込み、ある程度の雪は降ってくれそうです。
特に年越しの寒気では大雪となる可能性もあります。
ただ深刻な雪不足を広範囲で解消するような雪となるかはまだ不透明で、正月になってもオープンできないスキー場が多く出てしまう可能性も考えられます。
特に西日本のスキー場ほど、雪不足が続いてしまうかもしれません。