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台風5号、週末~週明けにかけて、西日本縦断の恐れも?

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
日本に近付きつつある台風5号(ひまわり8号より)

台風5号、早ければ日曜日にも九州付近へ

台風5号の進路予想(3日午前9時現在)
台風5号の進路予想(3日午前9時現在)

最新の台風情報(気象庁)

相変わらず、台風5号の進路予想が難しくなっています。

この24時間の進路は昨日発表された予報円の最も東側(北側)を通るように北上しており、日本付近に向けては、いわば接近が早まるようなコース取りです。

その影響もあってか、けさ9時に発表された最新の予報円では、昨日想定された奄美を抜けてから東シナ海へ抜けるコースよりは北よりの進路予想となっており、週末に九州の南海上へ進んだ後、そのままゆっくりと転向し、西日本方面を北上するような予想となっています。

台風は現在時速15キロで進んでいますが、土曜日から日曜日には再び時速10キロ未満のゆっくりとした速度で進む予想です。

ただこの速度が少しでも上がれば、日曜日にも非常に強い勢力を維持しつつ、九州南部に接近し、上陸する恐れもある予想です。

また相変わらず週明けの予報円はかなり大きく、西側を通れば朝鮮半島、東側を通れば関東など東日本にも大きな影響を及ぼす可能性があります。

また早めに進めば、8日(火)には北日本に近付く可能性すらあります。

この台風の進路予想はまだ定まっていません。

一日経つと進路予想が大きく変わっている可能性も否定できませんので、引き続き、最新の情報を必ずチェックするようになさって下さい。

高気圧と上空の南西風の兼ね合い

上空約6000mの予想天気図
上空約6000mの予想天気図

現在台風は台風自身が北寄りに進む性質と台風の東側から北側に広がる弱いながらの高気圧の兼ね合いで北西方向へ進んでいると思われます。

今後もこの高気圧のブロック具合が弱まれば、より内回りに進路をとり、早めに西日本へ向かう可能性があります。

また逆に高気圧が行く手を阻めば、東シナ海へ抜けてから北上する可能性もまだまだ捨てきれません。

ただし昨日の予想よりはこの高気圧の予想がやや弱まっており、その分、内回りで九州に近付くコースに変わってきているようです。

また週明けにかけては朝鮮半島方面から上空のやや強い流れ(南西風)が日本海方面へ南下してくる予想です。

台風はこの流れに乗り、やや加速しながら西日本付近を北上する予想で、この流れ次第では、加速して北海道などへも影響を与える可能性があり、北日本でも今後の台風の影響に注意が必要です。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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