台風1号発生。近年日本に接近しやすい傾向。
台風1号が発生
今年初めての台風(1号)がきょう午前9時、フィリピンの東で発生しました。
気象庁の予想では今後あまり発達することなく北西から北東へ進み、今のところ29日(土)には勢力が衰えて熱帯低気圧に変わる見込みとなっています。
台風1号の発生は?
1951年~2017年まで、台風1号の発生した月は以下の通りです。
1月25個、2月8個、3月9個、4月13個、5月6個、6月3個、7月3個
1月~2月までに33個と約半数が発生していますが、6月~7月にも6個発生しており、平均すると3月上旬頃となるようです。
今年は平均よりは遅いものの、記録的に遅いというわけではありません。
デジタル台風による検索では台風1号の発生は67個中、早い方から53番目です。
近年、日本に接近することの多い台風1号
以前と比べて、台風1号が日本に接近する頻度が増加しています。
統計のある1951年以降、1996年までは日本に接近する台風1号は1個もありませんでしたが、1997年~2016年までは8個も接近しています。
46年間で0個だったものが20年間で8個という急増ぶりです。
1997年(4月小笠原接近)
1999年(4月小笠原接近)
2000年(5月小笠原接近)
2001年(5月沖縄接近)
ではなぜ台風1号が日本へ接近しやすくなったのか言うと、台風1号の発生する時期そのものが遅くなっていることと関係があるかもしれません。
海水温や高気圧などの関係により、4月以降ならば、台風が日本付近へ北上してくる可能性が出てきますが、その4月以降に台風1号が発生した回数は、1951年~1996年までは12回、1997年~2016年でも同じく12回となっています。
つまり46年間で12回だったもが20年間でも同じ12回ということは、確率的には2倍以上に増えたということが言えるでしょうか。
ただなぜ台風1号の発生が遅くなっているのかは分かりません。
また同じ12回なのに、なぜ日本付近に接近する台風1号が増えたのかというと、もしかしたら太平洋の海水温上昇と関係があるかもしれません。
以前ならば日本に接近する前に衰弱し、消滅していた台風1号ですが、海水温が上昇しているために、4月~5月でも、台風の姿を保ったまま日本付近まで北上してくることが出来るようになった可能性があります。
ただこちらも推定の域を出ませんし、もしかしたら偶然かもしれません。
今年の台風1号も、念のため、小笠原では注意が必要です。