ようやく台風1号発生、今週後半、沖縄に接近するおそれ
台風1号発生、進路は沖縄指向型
ようやく今年の台風1号が発生しました。場所はフィリピンの東にあたるカロリン諸島というところです。
6月末の時点では少し雲がある程度でしたが、7月1日頃から雲がまとまり始め、2日午前9時に熱帯低気圧が発生し、そしてきょう3日午前9時に台風1号へ発達するという、かなり急速な展開での台風発生となりました。
台風1号が発生したことで、統計のある1951年以降での遅い台風1号の発生記録は以下の通りとなります。
1位1998年7月09日
2位 ことし 7月03日(速報値)
3位1973年7月02日
4位1983年6月25日
5位1952年6月10日
6位1984年6月09日
台風はのちにしっかりと解析された上で確定値が発表されますが、『今年の台風1号が統計史上2番目に遅い台風1号』ということはほぼ間違いないと思われます。
ところでこの台風1号ですが、いきなり日本付近へ北上してくる気配があります。
気象庁が発表している進路予報によりますと、今後海水温の高い海域を発達しながら北西方向へ進み、7日(木)七夕~8日(金)頃、沖縄周辺へ進む予想です。
ただし今後の進路は太平洋高気圧の勢力によるところが大きく、沖縄付近からの進路はまだはっきりしていませんので、最新の台風情報に注意して下さい。
また本州から離れて通る際も梅雨前線を刺激して大雨を降らせることがあるため目が離せません。
過去の台風1号の進路は?
ようやく発生した台風1号ですが、過去の台風1号について調べてみると少し面白いことがわかりました。
台風1号が日本に接近した回数は1951年~1996年までの46年間では0回でしたが、1997年~2015年までの19年間では実に7回もあります。(今年もし接近すれば20年間で8回目です。)
すべての台風が小笠原や沖縄への接近なのですが、2011年には九州まで接近しました。(進路はデジタル台風より)
なぜこのところ台風1号の接近が多いのかと言うと台風1号の発生時期そのものが遅くなってきていることと関係があるようです。
季節が進めば太平洋高気圧などの影響で日本付近に北上しやすくなるためです。
台風1号の発生が4月以降にずれ込んだ回数を同じ期間で調べてみると、1951年~1996年までは12回ですが、1997年~2016年でも同じく12回となっています(今年を含む)。確率的には2倍以上に増えたということが言えるでしょうか。
ただ同じ12回なのに、なぜ近年日本に接近する台風1号が多いのかというところは何とも説明がつきません。温暖化などの影響が作用しているのか、ただの偶然なのか?