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ダブル台風(24号、25号)の最新の進路予想は?

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
ともに勢力の強い台風に発達している24号と25号。(気象庁HP)

今週、ほぼ同じようなタイミングで発生したダブル台風(24号、25号)。

その後も同じような発達の仕方で西寄りに進んできましたが、ここにきてより暖かな海面上を進んでいる台風24号の方が一段と勢力を強めています。

きょう(17日)午前9時現在、台風24号は940hPaで、最大瞬間風速60メートルの非常に強い台風、台風25号は975hPaで、最大瞬間風速50メートルの強い台風となっています。では、ダブル台風の最新の進路予想をみていきましょう。

台風25号は小笠原へ、台風24号は沖縄へ?

ダブル台風の進路予想(17日午前9時現在)。
ダブル台風の進路予想(17日午前9時現在)。

台風の最新予報円(気象庁HP)。

まず、台風25号の進路予想はかなり固まってきました。

今後も更に発達しながら北西へ進み、その後、北から北東へ転向、来週の水曜日頃(21日頃)には小笠原諸島の南を通過し、徐々に東へ遠のいて行く予想です。

こちらの台風は太平洋高気圧の回りを進む事から進路自体はかなり定まってきたとみられますが、まだ小笠原に最接近するタイミングや強さなどにはブレがあると思われます。

一方、台風24号の進路予想はまだ難しいものとなっています。

当面あす日曜日にかけては非常に強い勢力でフィリピンを直撃するため、フィリピンでは猛烈な風や高潮などの災害が懸念されます。

さらにその後はスピードダウンし、非常にゆっくりとした速度でフィリピンを北寄りに進む見通しです。予想通りの進路を進むと、フィリピンを抜けるのに丸2日~3日も要することになるため、フィリピンでは暴風や高潮などに加えて、記録的な大雨(豪雨)に見舞われるおそれもありそうです。

この台風は上空の風がほとんどなくなる中で、ごくゆっくりと北上するというのが最大の特徴となりそうで、来週の木曜日頃(22日頃)になっても、台風の中心はまだフィリピンのすぐ北の海上と予想されています。

ただし、種々の計算では、この時点で予報円の最も北寄り、石垣島付近まで台風と進めているものもあり、早ければ来週の半ば頃には先島諸島で台風の直接の影響が出始める可能性もあります。

なお、台風はフィリピンでその勢力をかなり弱める予想となっていますが、フィリピンの北の海上ではまだ海水温が28℃~29℃もあるため、海上に出てから再び勢力を盛り返す可能性もあります。

先島諸島から先の進路予想はまだ出ていませんが、来週の週末にかけて、沖縄本島や九州方面へ台風を進める計算もありますので、今後も最新の情報にご注意下さい。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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