8日(土)は関東地方で大雪のおそれ
8日(土)典型的な大雪パターン
立春寒波により、4日(火)は関東でも一時的に本格的な雪となり、都心でもうっすらと雪化粧しました。この雪は上空の強い寒気の通過によるもので、降水時間が短いことが多く、極端な大雪となることはほとんどありません。
しかし、8日(土)の雪は、南の海上を通過する南岸低気圧によるもので、こちらは降水時間が長いことが多く、雪となった場合は、関東でも大雪となる典型的なパターンです。
今回は立春寒波が残っている中での低気圧の通過ということで、関東の平野部でも雪になる可能性が高く、しかも、かなりの積雪となるおそれがあります。
まだ、気象庁からは公式的な情報は出ていませんが、型にはまってしまった場合、関東の平野部でも10~20センチクラスの大雪の心配があり、特に、関東北部や山梨県、長野県など、山沿いや山間部では30センチを越えるようなドカ雪の心配もありそうです。
発達する南岸低気圧の通過
今回の南岸低気圧は7日(金)21時の段階で、九州の南海上付近にあります。
その後8日(土)にかけて急速に発達しながら日本の南海上を北東方向へ進んできます。
南岸低気圧により太平洋側で雪が降る場合は、低気圧と上空寒気との微妙なバランスにより、雨で降るか、雪で降るか、非常に難しい場合が多いものです。
しかし、今回は強い寒気が残っている中での低気圧の通過ということで、東日本~西日本の太平洋側でも、降水の主体は雪となりそうです。ただ、低気圧が近づくとともに、上空には相対的な暖気が入りますので、雪からだんだん雨に変わる所も多いとみられ、この雨に変わるタイミング如何で、積雪の量が変わることになりそうです。
時間ごとの雪・雨予報
現在の予想に基づく雨雪範囲の予想は以下の通り。
西日本の雪の範囲が8日(土)の明け方には関東地方にも届き、朝までには、都心を含めて、多くの所で雪が降り始める見込み。
その後、だんだんしっかりとした雪に変わり、15時頃までは平野部でも多くの所で雪として降る予想です。
この頃までの降水量は10~20ミリ程度とみられ、雪で降った場合は1ミリ1センチ程度にあたりますので、10~20センチ程度降ってもおかしくありません。
周囲より気温の高い都心部でも、この半分程度、つまり5~10センチ程度降る可能性があります。
一方、夕方以降は、低気圧が近づくことにより、上空に相対的な暖気が入ることや東の海上から相対的に暖かな北東の風が吹き込むことにより、茨城や千葉など、東部の地域からだんだん雨に変わる予想です。
この雨に変わるタイミングが昼頃に早まれば、上記の雪は半分程度になる可能性もあるし、逆に夕方以降もしつこく雪で降るような場合は更に積雪量が増える心配があります。
また、低気圧が発達しながら通過するため、沿岸部や伊豆諸島を中心に、強風や高波にも十分な注意が必要です。
更に、9日(日)は三陸沖で低気圧が猛烈に発達するおそれがあるため、北日本の太平洋側でも、今後の気象情報に十分ご注意下さい。
以下は気象庁の予報など↓
去年の成人の日の大雪と類似
去年の成人の日、東京では雨が昼前に急激に雪に変わり、一気に大雪となりました。
今回の上空の寒気はこの時よりも強いため、降水ははじめから雪となるでしょう。上空の寒気や低気圧のコース、発達具合によっては、この時を上回る大雪も想定内です。
最新の情報にご留意下さい。
以下は参考までに↓
「上図は気象庁発表資料に加工了承済み」