メッシ効果! 南米の逸材が揃うインテル・マイアミが首位
先週末、ワシントンD.C.に遠征したインテル・マイアミが、D.C.ユナイテッドに3対1で勝利した。リオネル・メッシの不在をルイス・スアレスが2ゴールすることで埋め合わせた。
D.C.ユナイテッドは14分にジャレッド・ストラウドのロケット弾で先制ゴールを決めたが、10分後に追いつかれ、後半、ウルグアイ人ストライカーの活躍に万事休す。
若いメンバーが多いD.C.は、今季初黒星を喫して、1勝1敗2分けの9位。一方のマイアミは、3勝1敗1分けで首位を走る。メッシもスアレスも全盛期を過ぎたベテランである感は否めないが、ここぞという局面ではしっかりと結果を出す。
D.C.戦でのスアレスはベンチスタートだった。アメリカのメディアは「メッシとスアレスを欠いたマイアミは、平均以下のチームだ」と評する者が大半だが、そうとも言い切れない。
スアレスはピッチに投入されてから僅か10分後にゴールネットを揺らし、流れを変えた。その、スアレスと前線でコンビを組むレオナルド・カンパーナは、世界中に名を轟かせたウルグアイ人ストライカーとプレーすることで、スペースの作り方、動き出し、タイミングの取り方などを学習し、成長している。スアレスの1点目も、カンパーナが右サイドからグラウンダーのダイレクトパスを出してお膳立てした。
背番号8のカンナパーナは、エクアドル代表の23歳である。
カンパーナがアシストする前のパスを中央から送ったのが、U23アルゼンチン代表で、背番号55番のMF、フェデリコ・レドンドだ。今年2月下旬にアルヘンティノス・ジュニアーズから完全移籍で、マイアミに入団した。
レドンドは、スペイン、マドリードで2003年1月18日に生を享けた。ここで「え?」と感じるのはサッカー通だろう。アルゼンチン代表、そして、レアル・マドリードの中盤としていぶし銀の活躍を見せたフェルナンドの息子である。ポジションは父と同じボランチ。
2022年7月にアルヘンティノス・ジュニアーズのトップチームでプロデビューし、着実にキャリアを積んだ。南米出身の<磨けば光るダイヤモンド>は、若くしてヨーロッパを目指すが、レドンドはメッシ、スアレス、セルヒオ・ブスケツ、ジョルディ・アルバのいるマイアミを選択した。
D.C.ユナイテッドのトロイ・レセネ監督は試合後、脱帽したように語った。
「彼らにはクオリティがある。メッシがいないことは問題じゃない。スアレス、ブスケツが試合に出場し、アルバもいた。カンパーナも力があり、レドンドも質の高いプレーをする。無論、スアレスもクオリティがある。クオリティだよ」
ベテラン勢をフル出場させ続けるのは無理がある。それこそ、チーム全体のクオリティが下がってしまう。上手く休養をとらせながら起用していけば、今シーズンのマイアミは、良い成績を収められそうだ。
明日のニューヨーク・レッドブルズ戦は、どんな戦いを見せるか。タタ・マルティーノ監督の采配に期待したい。