銃を握ったNBAのスター
年俸3400万ドル強を保証されているメンフィス・グリズリーズのPG、ジャ・モラント(24)。2019年のNBAドラフト、全体2位で指名されメンフィス入り。同シーズンにルーキー・オブ・ザ・イヤー(新人王)に選ばれ、2022、2023年とオールスターにも出場した。
そのモラントは、昨年5月にインスタグラムライブで銃を発砲したとして25試合の出場停止処分を受けた。3月にも、銃を持ちながらライブでラップを奏でていた。
2023年12月19日、ようやく処分が解け、モラントはコート復帰を果たす。ニューオーリンズ・ペリカンズと2戦、そしてインディアナ・ペイサーズ、アトランタ・ホークスとのゲームに出場して、4連勝。全て34分以上プレーし、34、20、30、31ゴールを決め、存在感を示した。
しかし、モラントはまたしても批判を浴びている。12月26日の火曜日、延長戦でニューオーリンズ・ペリカンズを下した際、客席に向かって、銃を持っているかのような仕草で、指を差したり引き金を引いたりするダンスを披露したのだ。
元NBA選手で、2016年から3シーズン、グリズリーズに在籍したチャンドラー・パーソンズは言った。
「あまりに衝撃的な光景だった。彼は、まだ銃に関連した何かをしているのでは?と囁かれている。大人にならなきゃいけない。チームは4連勝し、モラントは信じられないほど素晴らしい成績を収めた。
ある程度までは許されたかもしれないが、バスケットボール、モラントの人生、そして己の生計について考え、このような行為を止めなければ」
連勝がストップした12月29日のLAクリッパーズ戦では、グリズリーズ最長となる37分12秒プレーする時間を与えられ、19得点10アシストのWダブルを見せたモラント。だが、25試合もの出場停止を受けたことの意味を、本当に理解しているのか。
「NBA」「メンフィス」「銃」と聞いて思い出すのは元グリズリーズのロレンゼン・ライトだ。2010年7月19日の早朝、911(日本の110)に掛かって来た電話を交換手がとると、立て続けに11発の銃声が聞こえた。電話の向こうの相手は、一言も発さずに、後に遺体として発見された。電話をかけて来たのはロレンゼン・ライトとされている。
モラントも良からぬ人間たちに囲まれていないといいが……。