元世界ヘビー級王者同士の対決
WBA/WBC/IBF/WBOスーパーバンタム級チャンピオンとなった井上尚弥は、2024年にサウジアラビアのリング上がる可能性があるそうだ。
12月23日、当地では元WBOヘビー級王者のジョセフ・パーカー(31)と、元同級WBCタイトル保持者のデオンテイ・ワイルダー(38)戦が催された。
現WBC最重量級王者のタイソン・フューリーと3戦し、最近の2戦で共にKOで敗れているワイルダーは、この2年間でたった1ラウンドしかプロのリングで戦っていない。そこを強く指摘する米国メディアがあったが、言い得て妙。ブランクの影響は大きかった。
120-108、118-110、118-111と大差の判定で、自身3敗目を喫した。もはや峠を越えた感は否めない。己の身体が、思い通りに反応しないのであろう。
過去にフューリーのスパーリングパートナーを務めたことがあるパーカーは、WBC王者との打ち合いが今回の白星に繋がったと話した。
「ワイルダーに敬意を表する。危険かつ、厳しい戦いだったが、私のチームはこのために懸命に練習した。純粋にトレーニングに集中し、この戦いに向けた勢いを保っていた。まさに、神の計画による勝利だ。
フューリーには心から感謝する。彼が私のトレーナーに、やるべきことを伝えてくれた。全てプラン通りに運んだよ」
とはいえ、試合前はニュージーランド人であるパーカーよりも、ワイルダーの勝利を予想する人の方が多かった。
パーカーは言った。
「冷静に、リラックスして集中力を切らさないことをテーマに戦った。試合全体を通して、全ラウンドの毎秒毎秒で気を抜かなかった。私は戻って来たんだ」
WBO3位、IBF4位、WBCで8位にランクされていたパーカーは、WBAで指名挑戦権を持っていたワイルダーを下したことで、チャンスを得られるかもしれない。
一方のワイルダーは、今後、「元世界王者」の名前を買われ、若手の<咬ませ犬>として扱われる道を歩むのか。