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WBAスーパーフェザー級、新チャンピオン誕生!

林壮一ノンフィクションライター
Amanda Westcott/SHOWTIME

 2019年11月9日に、ジャメル・ヘリングの持つWBOスーパーフェザー級王座に挑み、0-3の判定で敗れたレイモント・ローチ。キャリア唯一の黒星から4連勝を飾り、この程、WBA同級タイトルを保持するヘクター・ルイス・ガルシア戦に漕ぎ着けた。

 王者、ガルシアは2023年1月7日に、同タイトルを持ったまま、1階級上のWBAライト級レギュラー王者、ジャーボンテイ・デービスと対峙し、9回KOで敗れた。

https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/84716b501fce108d69bb618d22ce7bebe0de89ef

 ガルシアにとっては十分に休息時間をとり、満を持して再起戦の日を迎えた筈だった。

 Amanda Westcott/SHOWTIME
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 一方のレイモント・ローチは、虎視眈々と2度目の世界挑戦に狙いを定めていた。ジャッジの一人が113-114でローチの負けと採点したように、最終ラウンドまで、どちらに転んでもおかしくない内容だった。

 が、ローチは試合終了の1分20秒前にガルシアに左フックをぶち込み、WBA130パウンド王者に自身2度目となるダウンを喰らわせる。この一発が試合を決めた。

 116-111、114-113と2名のジャッジが、ローチ勝利を唱えたのだ。

 Amanda Westcott/SHOWTIME
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 新チャンピオンは語った。

 「我がチームは、あの一発、あの左フックに長い間取り組んできた。見る方々に、自分が最高であることを示したかった。

 私との対戦を希望する人は誰とでも戦うので、連絡してほしい。トップファイターと戦いたい。130パウンドには、実力のあるチャンピオンが沢山いる。誰とでもやるぜ」

 自身の戦績を24勝9KO1敗1分けとしたローチは、確かな自信を持ったようだ。

 Amanda Westcott/SHOWTIME
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 2023年に入るまで16戦全勝10KOと、デビュー以来快進撃を見せていたガルシアは2連敗となった。デービス戦はサイズの差、パンチ力の差を埋められなかったが、今回は同級の相手にダウンを喫した。どうやらダメージは深刻そうだ。

 Amanda Westcott/SHOWTIME
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 ローチは長期政権を築けるか。また、ガルシアは復調できるのか。130パウンドの行方も、面白くなってきた。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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