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3階級制覇のWBOスーパーフェザー級王者

林壮一ノンフィクションライター
(写真:ロイター/アフロ)

 WBOスーパーフェザー級王者、エマヌエル・ナバレッテ(28)の防衛戦が決まった。11月16日、ネバダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナで、ロブソン・コンセイソンを相手にする。シャクール・スティーブンソンvs.エドウィン・デ・ロスサントスのWBCライト級タイトル王座決定戦の前座である。

 38勝(31KO)1敗のナバレッテは、4回戦時代に一度だけ判定負けした経験があるが、2018年12月8日にスーパーバンタム級王者となって5度防衛。2020年10月9日には、フェザー級で世界タイトルを獲得し、3度の防衛に成功。そして、今年の2月3日に3階級制覇を成し遂げ、先月、初防衛を果たしたばかりである。

 3本のベルトは、全てWBO。メキシコ人でありながら、祖国に総本部があるWBCではなく、プエルトリコで発足したWBOのタイトルばかりをコレクションしている点が面白い。

2019年9月14日、WBOスーパーバンタム王座を4回KOで防衛
2019年9月14日、WBOスーパーバンタム王座を4回KOで防衛写真:ロイター/アフロ

 17勝(8KO)2敗のコンセイソンが世界タイトル戦の舞台に上がるのは、これが3度目だ。34歳のブラジル人は、母国で開催された2016年の五輪で金メダルを獲得している。

写真:ロイター/アフロ

 2022年9月23日に行われたWBC/WBOスーパーフェザー級タイトル戦では、体重超過で2本のベルトを剥奪されたシャクール・スティーブンソンに、ワンサイドの判定で敗れた。

 コンセイソンにとって、世界タイトルに挑む最後のチャンスとなりそうだ。3度目の正直となるか、あるいは、ナバレッテが3階級を制したテクニックで圧倒するか。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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