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間もなくゴング! WBA/WBC/IBF/WBO統一ウエルター級タイトルマッチ

林壮一ノンフィクションライター
Esther Lin/SHOWTIME

 ついに今夜、4冠統一ウエルター級タイトルマッチのゴングが鳴る。前日計量を、WBA/WBC/IBFチャンピオンのエロール・スペンス・ジュニアはリミットいっぱいの147パウンドで、WBO王者のテレンス・クロフォードも146.75パウンドでパスした。

 計量会場に現れた両者の表情は清々しく、「やることはやった」という思いが伝わってくる。

 シュガー・レイ・レナードvs.トーマス・ハーンズ、オスカー・デラホーヤvs.フィリックス・トリニダードに続く、歴史的なウエルター級統一戦だ。

 試合2日前にセットされた、最終記者会見での両者の発言をお届けしたい。

Esther Lin/SHOWTIME
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 まずは3冠チャンプのスペンス。

 「俺が勝つよ。肉体的にも精神的にも、そして耐久力も自分の方が上だ。テレンスを打ち負かし、彼の意志を打ち砕く。4冠統一王者になることに大きな意味がある。俺はウェルター級史上、最も偉大な選手の一人なんだ。

 テレンスは、俺のスキルがいかに優れているかを知ることになる。彼は才能に溢れたファイターだが、俺がトレーナーとこなしてきた内容を理解すれば、攻撃力、ディフェンス力、スタミナの差を感じざるを得ないさ。ボクシングは才能だけじゃないんだ。

Esther Lin/SHOWTIME
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 この試合は伝説になる。互いに基本に忠実で、かつプラスアルファがある。ボクシングを象徴的する戦いになるだろう。誰もが俺たちの試合を見たいだろうし、それだけの価値があるよ。30年後、40年後にも語り継がれる一戦だ。(マービン・ハグラ―、シュガー・レイ・レナード、トーマス・ハーンズ、ロベルト・デュランの)四天王時代と同じように、語られるだろうな。20年後のアマチュア選手がYouTubeで俺たちの統一戦を見て、ああいう試合をやりたいって言うんじゃないか。

 今、両親に感謝したい。人生の色々な困難を乗り越える力を授けてくれたのだから。SHOWTIME PPVを必ず試合を購入してくれ。最高のショーを見せると保証するから。最初から最後まで、火花が散るファイトとなることは間違いないさ」

Esther Lin/SHOWTIME
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 3階級王者のテレンス・クロフォードも言った。

 「ノックアウトではなく、勝利を狙う。エロールが出てくれば、倒れるのは彼だけどな。私も彼も準備万端だ。当日は魚のフライを食べるんだ(スペンスのこと)。

 エロールは、自分が下してきた他の選手と同じレベルだって思い知るさ。彼は映像で私を見た際、一人だけを目にした筈だ。でもリングの上では、3人の私を見ることになる。

Esther Lin/SHOWTIME
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 全ての面で、自分はエロールより優れている。私の動きは彼の一つ一つの動作よりも上だ。自分が世界最高のファイターであることと、私に対する全ての疑念が間違っていることを証明するつもりだ。

 今はテレンス・クロフォードの時代なんだ。各階級での私の戦績を見れば、それを否定することは出来ないだろう。接戦はもちろん、負けたと思われた試合なんて一度も無い。毎試合、ファンを唸らせるファイトをしてきた自負がある」

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 本コーナーで昨日記した、WBCバンタム級空位王座決定戦も、ノニト・ドネアが117.25パウンド、アレクサンドロ・サンチアゴも117.5パウンドで問題なくクリアした。

https://news.yahoo.co.jp/byline/soichihayashisr/20230729-00359655

 燃え上がるラスベガス。筆者も当地にいる幸せを嚙みしめている。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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