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悲願のNBA初制覇まで、あと1勝に迫ったナゲッツ

林壮一ノンフィクションライター
27得点、7リバウンド、6アシストのゴードン(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 現地時間金曜日に行われたNBAファイナル第4戦は、デンバー・ナゲッツがマイアミ・ヒートを108-95で下し、3勝1敗とした。第5戦は12日にデンバーで催されるため、歴史的瞬間をホームのファンと共有できる可能性がある。

大黒柱のヨキッチは23得点、12リバウンド、4アシスト
大黒柱のヨキッチは23得点、12リバウンド、4アシスト写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 ナゲッツはPF、アーロン・ゴードンが27点、Cのニコラ・ヨキッチが23点、ベンチスタートながら30分プレーしたSFのブルース・ブラウンが21点と、3選手が20得点以上をマーク。西地区王者のバランスの良さは、この日もヒートを上回っていた。

スターティングのSFよりプレー時間が長かったブラウン
スターティングのSFよりプレー時間が長かったブラウン写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 2日前の第3戦で、ナゲッツはヨキッチ(32得点、21リバウンド、10アシスト)とPGのジャマール・マレー(34得点、10リバウンド、10アシスト)が揃ってトリプルダブルを達成しただけに、ヒートは2人を封じる策を練った。

 この日、15得点、3リバウンド、12アシストだったマレーへの警戒は、2日前より良かったかもしれない。

写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 それでもナゲッツは、他の選手を光らせることに成功し、勝利を掴んだのだ。ゴードンは15本のシュートを放ち、そのうちの11本を決めた。27ゴールのなかには3本の3Pも含まれている。背番号50は、4本の3Pを打ちながら75%確率でネットを揺らした。

 ブラウンも21得点のうちの9点を第4Qに挙げ、敵地の観客を失意のどん底に陥れた。

写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 マイアミはジミー・バトラーが25得点、7アシスト、バム・アデバヨが20得点、11リバウンドしたが、デンバーの方が一枚上手だった。

写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 初Vまであと1勝と迫ったナゲッツには安定感がある。西地区ファイナルで、ロスアンジェルス・レイカーズに1勝もさせなかった強さは、健在だ。

 デンバー・ファンが、何十年も待ち望んできた瞬間をホームで味わえるか。あるいはマイアミが粘るか。中2日で行われる第5戦も、目が離せない。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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