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ついに実現!! 4冠統一ウエルター級タイトルマッチ

林壮一ノンフィクションライター
Ryan Hafey/Premier Boxing Champions

 ようやく147パウンドの頂上決戦が決まった。WBA/WBC/IBFウエルター級チャンピオンのエロール・スペンス・ジュニアと、WBO同級王者のテレンス・クロフォードが、7月29日にラスベガス、T-モバイル・アリーナで雌雄を決する。

Creed3に出演したクロフォード
Creed3に出演したクロフォード写真:REX/アフロ

 両者は長い時間をかけて交渉を重ねた。何度も試合が決まったと噂されては流れた。その度に、収入分配の問題や再戦条項など、交渉決裂の理由が公になった。

 とはいえ、現在のボクシング界でこのカードが消滅することなどあり得ない。個人的には、1999年に2度行われたレノックス・ルイスvs.イベンダー・ホリフィールドのWBA/WBC/IBF統一ヘビー級戦が正式に決まるまで、時間を要したようなものだと感じていた。

写真:ロイター/アフロ

 スポーツ総合チャンネルであるESPNが論じるパウンド・フォー・パウンドではクロフォードが1位、スペンスは4位。同局は、両者共に8桁の収入を得ることとなり、敗者は試合後30日以内に再戦のオファーを勝者に出す権利があるとの情報を発信している。

 ただ、PFPもメディアによってランキングは異なる。CBSは、2位がスペンスで、3位をクロフォードとしている。

写真:ロイター/アフロ

 スペンスは28戦全勝22KO、クロフォードが38戦全勝29KO。スペンスは2021年8月にマニー・パッキャオとのファイトが決まっていたが、左目網膜剥離に見舞われ中止した経緯がある。昨年4月にヨルデニス・ウガスを10回でストップしたが、実際の回復具合は何とも言えない。

 メガ・ファイトを制するのはどちらか? ワクワクするドル箱カードが満を持して実現する。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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