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WBCスーパーフェザー級王座決定戦に出る2階級制覇王者

林壮一ノンフィクションライター
Ryan Hafey / Premier Boxing Champions

 36戦全勝22KOでWBCスーパーバンタム級、同フェザー級タイトルを獲得したレイ・バルガスが、2月11日に3階級制覇を狙ってWBCスーパーフェザー級王座決定戦に出場する。

 バルガスは2019年7月13日に亀田和毅を下してWBCスーパーバンタム級タイトル5度目の防衛に成功しているので、ご記憶の方も多いだろう。コロナ禍もあり、亀田戦から2年4カ月のブランクを作ったが、2021年11月の復帰ノンタイトル戦で判定勝ちを収めると、昨年7月にはマーク・マグサヨに2-1のスプリットディシジョンで勝利し、WBCフェザー級タイトルを奪取。同タイトルの防衛戦よりも、3階級制覇に照準を定めた。

 先日のオンライン会見での言葉をご紹介しよう。

Ryan Hafey / Premier Boxing Champions
Ryan Hafey / Premier Boxing Champions

 「ファンをワクワクさせたい。彼らが望むものを提供しよう。アラモドームは間違いなく美しい会場であり、僕にとって素晴らしい思い出の場所だ。またやる気満々だよ。新しい階級であることは分かっているが、違和感は全くない。歴史に残るような試合をしたいし、自分のキャリアの中で記憶に残るような試合をしたい。

 この試合は自分にとって歴史への新たな一歩であり、スタートの場所としてサンアントニオほど相応しい地はない。ファンの皆さんに素晴らしいショーをお見せできることを楽しみにしている。

 オシャキー・フォスターは、これまでの対戦相手とは全く違う。とらえどころが無く、捕まえるのが大変だ。だからこそ、今回のトレーニングキャンプでは様々なメニューをこなしてきた。結局のところ、ボクサーとはお互いにベストを尽くそうとするんだ。自分はリング上で、相手と友好的にもなったし、敵対的な環境にも身を置いてきた。だから、フォスター戦も心配していない。

 これまで色んなスタイルの選手と戦ってきたので、特に驚くことはない。フォスターは前進しながら、アグレッシブに攻めてくるような気がする。もし、彼が戦術駆使してくるなら、僕もそれに対応するつもりだ。

 これは間違いなく面白い挑戦だ。将来、どの体重で戦うかは決めていない。今、この瞬間に集中するつもりだ。自分のパワーは間違いなく130パウンドで通じる。得る物はあっても、失う物など無い。トレーニングで鍛えたパワーは、間違いなく僕にプラスに働くだろう」

 レイ・バルガスは3階級制覇を成し遂げられるか。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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