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ケガ人続出 2021年の王者、ミルウォーキー・バックス

林壮一ノンフィクションライター
(写真:ロイター/アフロ)

 26勝14敗で、目下、東地区3位につけるミルウォーキー・バックス。開幕から9連勝とスタートダッシュに成功した2シーズン前のチャンピオンだが、先週の金曜日、下位に喘ぐシャーロット・ホーネッツに惨敗したゲームで危うさを露呈することとなった。

 序盤からペースを握れないままズルズルと最終Qまで進み、結局109-138で完敗。12月15日にもメンフィス・グリズリーズに41点差で敗れており、その負け方をCBSに指摘されている。ここ12試合で5勝7敗と、シーズン頭の好調が消え失せてしまった。

背番号9のポーティスと、5のカーター
背番号9のポーティスと、5のカーター写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 今シーズン、全試合に出場しているのはPFのボビー・ポーティスとPGのジェヴォン・カーターの2名のみ。

 SFのクリス・ミドルトンは32試合、同じくSFのジョー・イングルスが30試合、SG、SFを兼任できるパット・コノ―トンが16試合、司令塔のドリュー・ホリデーが11試合を欠場しながらも、3位という結果を良しとする見方も出来るが…。

PGのホリデー
PGのホリデー写真:ロイター/アフロ

 このチームでBIG3と呼ばれるミドルトン、ホリデー、そしてエースのヤニス・アデトクンボが揃ってコートに立ったのは、まだ5回しかない。

最多欠場のミドルトン
最多欠場のミドルトン写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 シーズンオフに手首の手術をし、今季の開幕から20試合を欠場したミドルトンは12月3日のLAレイカーズ戦で復帰し、17得点、7アシストをマーク。この試合を含めて7度プレーしているが、現在は膝の痛みで戦列を離れている。2019年、2020年、そして昨年とオールスターにも選出されたミドルトンの不在は痛い。

大エース、ヤニスアデトクンボは28歳
大エース、ヤニスアデトクンボは28歳写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 2021年に惚れ惚れするほどの強さでNBAを制したバックスだが、ミドルトン31歳、ホリデー32歳、イングルス35歳、コノ―トンも30歳とベテランが多い。年齢イコール衰微とは言い切れないが、バックスはケガ人の回復が最優先課題となっている。

 今夜のアトランタ・ホークス戦は、どう凌ぐか。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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