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元2冠王者が今週末、WBC/WBOスーパーバンタム級タイトルに挑戦

林壮一ノンフィクションライター
(C)Team Roman

 6月4日に開催されるWBC/WBOスーパーバンタム級タイトルマッチで、王者ステファン・フルトン・ジュニア(27)に挑むダニー・ローマンが練習を公開した。

 ローマンは、久保隼、松本亮とも対戦しているので、ご記憶の方も多いであろう。今回はチャレンジャーとしてリングに上がるが、WBAとIBFで同級王座を獲得した29勝(10KO)3敗1分けの32歳だ。

(C)Team Roman
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 ローマンが初めて世界王座に就いたのは2017年9月3日、京都の島津アリーナにおいてだった。同タイトルは4度の防衛に成功。IBFも得て統一2冠王者となるが、スパーリング中に左肩を痛め、2019年9月の試合をキャンセルする。

 ケガの影響が響いたのか、その後に組まれた2020年1月30日の防衛戦で王座から転落。以降、2連勝してタイトルに返り咲く機会を得た。

(C)Team Roman
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 公開練習の後、ローマンは語った。

 「フルトンは非常に能力が高く、欠点がほとんど見当たりません。でも、どんな選手にだって弱点はあります。私は、勝つ為に必要な要素を理解していますから、彼を喰ってやりますよ。自分のスタイルは、フルトンにとってやり難いでしょう。フルトンは、私のようなスタイルと戦ったことがありませんからね。

 私は適切な距離をとり、試合終了のゴングまで、可能な限りパンチを出し続けます。この一戦で、世界中が私の存在を再認識することになる筈です。再浮上すべく、不屈の闘志でボクシングに自分を捧げてきました。WBCとWBOの2本のベルトを同時に狙えるなんて、滅多に無いチャンスです。全てを出し尽くしてリングを降りますよ。

(C)Team Roman
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 フルトン戦に向けたトレーニングキャンプで、体の強さも加えました。今、かつてないほどのコンディションの良さを感じています。また、正しい食べ物を摂取し、減量も順調に運んでいます。本当にパーフェクトなキャンプを送ることが出来、自分はまさにピークを迎えつつあるという自負があります。

 私は SHOWTIMEで放送されるファイトで負けたことがありません。数々の名ファイトを流してきた同局で、私とフルトンの試合も過去に劣らない素晴らしいものとなるでしょう。是非、ファンの皆さんに楽しんで頂きたいですね」

 王者フルトンの戦績は20戦全勝8KO。ローマンのアドバンテージは、キャリアだろうか。いずれにしても、興味深い一戦だ。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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