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統一戦に向かうWBAウエルター級チャンピオンが練習を公開

林壮一ノンフィクションライター
(C)Ryan Hafey / Premier Boxing Champions

 WBC/IBFウエルター級チャンピオン、エロール・スペンス・ジュニアとの統一戦を控えたWBA同級王者のヨルデニス・ウガスが、現地時間3月30日に練習を公開した。彼らは4月16日にテキサス州アーリントンで拳を交える。

 ウガスは今年の1月下旬から、ラスベガスでトレーニングを重ねている。

(C)Ryan Hafey / Premier Boxing Champions
(C)Ryan Hafey / Premier Boxing Champions

 ウガスは言った。

 「自分をサポートしてくれる全ての方にお礼を述べる。4月16日に向けて抜かりなく準備し、ファンに素晴らしいファイトをお届けしたい。トレーナーであるイスマエル・サラスとのキャンプは、順調に運んでいる。毎日ハードなメニューをこなしているよ。ベストコンディションでリングに上がる。統一戦が楽しみで仕方ないね。

 スペンスの地元での戦いっていうのが、いい。多くの観衆の前でやれるから。モチベーションが高まるよ。

 (2014年5月から2016年8月まで)俺は長くリングを離れた。ジャーマル・ジェームス戦で復帰した折、全てを変えたんだ」

(C)Ryan Hafey / Premier Boxing Champions
(C)Ryan Hafey / Premier Boxing Champions

 昨年8月21日、ウガスはマニー・パッキャオを3-0の判定で下し、スーパースターに引導を渡した。

 「素晴らしい夜だった。あの勝利で、俺の人生は更に大きく変化した。WBA王者が何者なのかを示せた。でも、謙虚さを忘れはしない。歴史を作りたいと思っているからな。

 不利が予想されているが、何も気にしちゃいない。パッキャオ戦もそうだった」

(C)Ryan Hafey / Premier Boxing Champions
(C)Ryan Hafey / Premier Boxing Champions

 イスマエル・サラスも話した。

 「スペンスが左目網膜剥離に見舞われてから、私は彼とショーン・ポーター戦(2019年9月28日)、そしてダニー・ガルシア戦(2020年12月5日)の映像を目にしました。その2試合の彼が同一人物とは思えないのです。スペンスは、何かを失っています。

 私たちの長いキャンプは、非常に中身のあるものとなっています。対スペンス戦において様々な微調整を続けているところです。ベストな状態のエロール・スペンス・ジュニアと対峙したいですね。今年行われるビッグマッチの一つでしょう。ウガスは彼を地獄に叩き落しますよ。

(C)Ryan Hafey / Premier Boxing Champions
(C)Ryan Hafey / Premier Boxing Champions

 ウガスは敗北を乗り越えて成長しました。それで、マニー・パッキャオを明確に下したのです。我々はスペンスのパワーを吸収しますよ。彼は正面からハードパンチを放ってきますよね。その攻撃性を利用する策を立て、練習をしています。

 ウガスは中間距離での戦いを得意としていますが、より好戦的なスタイルを付け加え、自信を持ってリングに上がるでしょう」

 "敵地"に乗り込むキューバ人コンビ。ウエルター級史上、12度目の統一戦から目が離せない。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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