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PBCが売り出す21歳のハードパンチャー

林壮一ノンフィクションライター
Photo:Kate Frese/HBSE

 PBCが売り出すスーパーウエルター級の4回戦ボーイ、トラボン・マーシャル(21)がプロ第4戦のリングに上がり、4回2分18秒でTKO勝利を飾った。

 メリーランド州出身のマーシャルは、とにかく打ち合いが好きだ。一発一発、フルスイングでノックアウトを狙う様がファンの記憶に残る。 確かにパンチはありそうだ。

Photo:Kate Frese/HBSE
Photo:Kate Frese/HBSE

 強弱をつけたコンビネーションは殆ど出さず、守備にも課題が見られるが、思い切りの良さが武器である。

 デビュー戦はファーストラウンドKO勝ち、第2戦はダウンを奪っての判定勝ち、第3戦は2回でノックアウト勝利、そして今回は15勝(9KO)12敗のブライアン・ジョーンズ(34)に打ち勝ち、 連勝を伸ばした。

Photo:Kate Frese/HBSE
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 4回戦ながら、"スナイパー"なるニックネームを与えられ、FOXによるTV放送の枠も用意されているマーシャルは言う。

Photo:Kate Frese/HBSE
Photo:Kate Frese/HBSE

 「自分のチーム、そしてプロモート会社に感謝しています。まぁ、色々とやっかみの声も聞こえてきますがね……。毎日、ハードにトレーニングしていますから、一歩一歩成長して、トップレベルにいきたいです。今はスーパーウエルター級ですが、もう少し絞れると思うので、ゆくゆくはウエルターで上を目指します。

 僕はプロですので、稼がなくては。間隔を空けずにリングに上がりたいですね」

 PBCが彼に力を注いでいるのは、大いなる将来性を感じているからに他ならない。が、世界戦線に躍り出るには、まだまだ技術面でのステップアップが必要だ。特にディフェンス面を磨かねばならない。

 マーシャルは2022年を飛躍の年と出来るか。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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