苦しむレイカーズに光明か? 負け試合で見せたルーキーの闘志
4421万1146ドルと、"KING"レブロン・ジェームズを上回り、ロスアンジェルス・レイカーズで最高年俸が保証されているラッセル・ウェストブルック。
地元UCLAを経て、2008年にNBA入りしてから14シーズン目を迎えているが、このところ「サラリーに見合うだけの仕事ができていない」と酷評されている。
現地時間1月9日に行われたメンフィス・グリズリーズ戦でもスタメンで登場し、26分8秒のプレーで、僅か6得点に終わった。アシスト6、リバウンド7を記録したものの、12本のシュートを放って、成功は2本のみ。
その2日前のアトランタ・ホークス戦も、シュート成功は14分の4で9得点と、21勝20敗で西地区7位と足掻くレイカーズの元凶なる声も聞こえてくる。
9日のグリズリーズ戦は119-127でレイカーズが敗れたが、"KING"レブロンは33分22秒間、コートで奮闘した。19本のシュートを打って14本を得点に結びつけ、35得点7アシスト9リバウンドをマーク。3ポイントは4本中3本を成功させた。
が、勝利しなければ、KINGの存在は光を放たない。今季は腹部に生じた痛みや、安全衛生プロトコル入りで12ゲームを欠場したことも、チームにとって計り知れない痛手となっている。
グリズリーズ戦におけるクリプトドットコム・アリーナは、1万8288人の観客で埋まった。敗れながらもレイカーズファンが熱狂したのは、試合終了まで2分を切ってからだった。
最終Qの残り8分を切った時点で27点差と、敗北を受け入れざるを得なくなったレイカーズは主力メンバー全員をベンチに下げ、セカンドユニットを投入。経験を積ますべく出場機会を与えられた彼らだが、それぞれがウェストブルック以上に魂の籠ったプレーを見せる。
特に存在感を見せたのが23歳のルーキー、オースティン・リーブスだ。背番号15のリーブスがコートに送り込まれたのは、ゲームセットまで6分7秒という時間帯だった。
オクラホマ大で活躍しながらも、ドラフトでコールされなかったリーブスは、サマーキャンプでアピールし、2021年8月3日に2way契約でレイカーズのユニフォームを纏う。その後、2カ月弱で本契約に結び付けた。
9日の試合を見る限り、このルーキーは、ウェストブルックよりも闘うことの意味を知っていた。最終Qの限られた出場時間で11得点し、ディフェンス面でも体を張って28から8までビハインドを縮める。
リーブスが得点を重ねる度に、レイカーズファンは拳を握りしめながら雄叫びを上げた。結局グリズリーズ戦でのリーブスは、22分44秒のプレーで16得点。8本のシュート中、6本を決めた。
若手の台頭を目の当たりにして、ウェストブルックに火が付くか。トレードの噂も絶えない背番号0だが、その期限は2月10日である。奮起するしかない。