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無敗対決を制し16戦全勝12KOとなったスーパーフェザー級

林壮一ノンフィクションライター
(C)Ryan Loco/SHOWTIME

 全勝同士の潰し合いとして注目を集めたスーパーフェザー級10回戦、15勝11KOのドミニカン、ルイス・ヌネェスと、14勝8KOのプエルトリカン、カルロス・アリエタのファイトは、最終ラウンドを迎えていた。

https://news.yahoo.co.jp/byline/soichihayashisr/20220108-00276213

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 同ラウンド1分3秒。ドミニカンの右ショートがプエルトリカンの顎を捉える。

 ヌネェスがグラつく相手に連打を浴びせると、レフェリーが2人の間に割って入って試合を止めた。

 第10ラウンド1分41秒。ヌネェスは自身12度目のKO勝ちを収め、デビューから続く連勝を16に伸ばした。

(C)Ryan Loco/SHOWTIME
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 SHOWTIMEの心憎いマッチメイクで実現した無敗の登り竜対決だったが、思いのほか差が見られた。

 快勝したヌネェスは、スーパーフェザー級としては初めてのファイトだった。これまでは、スーパーバンタム級やフェザー級で白星を重ねてきた。

 試合後、勝者は語った。

 「このクラスで力を発揮できたのは確かだが、フェザー級が自分の階級だと思う」

(C)Ryan Loco/SHOWTIME
(C)Ryan Loco/SHOWTIME

 「ボディーを打ってダメージを与える作戦が功を奏したね。最終ラウンドまで右を放ち続けた。勝負を決めたのは最高の一発だった。自分のキャリアの中でも素晴らしい勝利を挙げられたよ。

 アリエタがタフだということは分かっていたので、驚きは無かった。彼は出てきたよね。ファンにいい試合を見せられたと感じている」

(C)Ryan Loco/SHOWTIME
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 敗者となったプエルトリカンも述べた。

 「レフェリーストップが早過ぎましたよ。確かに少し意識が遠のいた感はありましたが、まだ戦えました。最後までやりたかったです。ヌネェスは強く、本物の戦士です。右に威力がありましたね」

 コロナ禍でアリエタは、14カ月ぶりのファイトだったことが響いたか…。SHOWTIMEの若手育成枠は見応えがある。今後も、可能性のある若手をどんどん起用してほしい。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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