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213センチ、131キロ、ケガの多いセンター

林壮一ノンフィクションライター
2021年1月14日に右手首を骨折したヌルキッチ(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ポートランド・トレイルブレイザーズ所属、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ出身のセンター、ユスフ・ヌルキッチ(26)。213センチ、131キログラムの体躯は、ブレイザーズで一際目立つ。その、必要不可欠のセンターが2021年1月14日のインディアナ・ペイサーズ戦で右手首を骨折し、2カ月強の欠場を余儀なくされた。

カンターは208センチ、113キロとヌルキッチより小さめのセンターだ
カンターは208センチ、113キロとヌルキッチより小さめのセンターだ写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 ヌルキッチを欠いたブレイザーズは、本来セカンドユニットだったエネス・カンターが穴を埋め、奮闘した。

https://news.yahoo.co.jp/byline/soichihayashisr/20210307-00225846/

2カ月強も欠場しなければならなかった
2カ月強も欠場しなければならなかった写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 が、一人のセンターで48分間戦うには限界があった。ヌルキッチがコートに戻ったのは、3月26日のオーランド・マジック戦である。以来、ブレイザーズは、5試合で4つの白星を挙げた。

写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 しかし、ここにきてヌルキッチの右膝が悲鳴を上げ、4月6日のロスアンジェルス・クリッパーズ戦に出場できなかった。チームは「右膝に炎症を起こしており、それほど深刻ではない」とアナウンスしたものの、センター一人で上位チームと渡り合うには無理がある。

 ヌルキッチが私服姿でベンチに座ったブレイザーズは、終始後手に回り、116-133で完敗した。

クリッパーズのセンターは、ヌルキッチと同じボスニア・ヘルツェゴヴィナ出身のイヴィチャ・ズバッチ
クリッパーズのセンターは、ヌルキッチと同じボスニア・ヘルツェゴヴィナ出身のイヴィチャ・ズバッチ 写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 2019年3月にもヌルキッチは左足を骨折し、ブランクを作っている。今シーズンは序盤から、右の脹脛に痛みを覚えていた。

 ヌルキッチはNBA7年目、まだ26歳と未来ある選手な筈だ。まずは身体を整え、万全の状態でコートに戻ってほしいのだが……。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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