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2月20日にリングに上がるフロイド・メイウェザー・ジュニア

林壮一ノンフィクションライター
引退したメイウェザーだが、絶対に勝てる相手とのエキシビションで儲ける(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 フロイド・メイウェザー・ジュニアが、またリングに上がる。2月20日にエキシビションとして、YouTuberのローガン・ポールと戦う。

 既にPPVでの放送が決定した。マイク・タイソンvs.ロイ・ジョーンズ・ジュニアは$49.95だったが、今、申し込めば$24.99となっている。いわゆる早割だ。

写真:REX/アフロ

 メイウェザーは「世界中のファンが楽しめるスポーツ&エンターテイメントをお届けする」と語る一方で、「お前は字が書けないのだろう」などと子供じみた挑発を続けるポールに対し「俺は自分のキャリアにおいて、不愉快な出来事を避けたことは無い。ローガン・ポールもそうだ」と付け加えた。

 2019年11月にプロボクサーとして、クルーザー級6回戦を経験したとはいえ、ローガン・ポールは素人である。メイウェザーにとっては、那須川天心戦と同レベルの簡単なファイトになるであろう。

Fanmio社が作成したポスター
Fanmio社が作成したポスター

 ポールは流石に2260万人もの登録者を持つ人気YouTuberだけあって、その活用法を弁えており、強気の発言を繰り返す。

写真:ロイター/アフロ

 「自分は常に限界に挑んでいる。世界で最も偉大なファイターと真っ正面から打ち合うのが夢だった。2月20日はリングで己のすべてを出す。世界中が大番狂わせの証人となるだろう」

 このイベントを催すFanmio社は、ボクシング興行のデビューを飾る。同社はポールを「SNSセンセーション」と形容した。

 結果は目に見えている。PPVがどれだけ売れるか、ビジネスとして成立するかに注目したい。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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