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WBCフェザー級タイトル挑戦者決定戦の明暗

林壮一ノンフィクションライター
Photo:Amanda Westcott/SHOWTIME

 9月19日に催されたWBCフェザー級タイトル挑戦者決定戦は、ウランバートル出身のモンゴル人ボクサー、トゥグッソト・ニャンバヤル が、15連勝5KOと勢いに乗るバルバドス人、コビア・ブリーディーを2-1の判定で下して勝利した。

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 ニャンバヤル(12勝9KO1敗)は、ロンドン五輪の銀メダリスト。プロ転向後の2015年より、米国・ロスアンジェルスに居を構え、11連勝をマーク。

 今年2月8日、WBCフェザー級王者のゲーリー・ラッセル・ジュニアに挑戦し、大差判定負けを喫した。現在はリターンマッチを目指している。

Photo:Amanda Westcott/SHOWTIME
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 ニャンバヤルはファーストラウンド、第2ラウンドとブリーディーからダウンを奪い、ペースを握る。が、詰め切れずにブリーディーの反撃を許してしまう。

 ジャッジの採点は114-113、114-112でニャンバヤルを支持。残る一人は111-115でブリーディー勝利を唱えた。

Photo:Amanda Westcott/SHOWTIME
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 試合後、勝利を掴んだニャンバヤルは言った。

 「非常にタフなファイトでした。心からブリーディーを尊敬します。彼は偉大なファイターです。序盤でダウンを奪ったし、接戦ではありましたが、自分の勝利は間違いないと感じていました。

 2-1のスピリットディシジョンというのは、ちょっと意外です。私の勝ちは明白だった筈です。次のステップを考えたいですね」

Photo:Amanda Westcott/SHOWTIME
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 アジア人が米国で生き残るには、マニー・パッキャオのような圧倒的な存在となる必要がある。ニャンバヤルは、どのような道を歩むか。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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