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防衛戦を控えたWBCミドル級王者、ジャモール・チャーロの言葉

林壮一ノンフィクションライター
Photo:SHOWTIME

 30戦全勝22KOの戦績を誇るWBCミドル級チャンピオン、ジャモール・チャーロが、9月26日にウクライナのセルゲイ・デレフヤンチェンコ(13勝10KO2敗)を相手に4度目の防衛戦を行う。

 先日NYでセットされた記者会見で、ジャモール・チャーロは次のように語った。

Photo:SHOWTIME 昨年12月7日にデニス・ホーガンを7回KOで下して防衛に成功したジャモール・チャーロ
Photo:SHOWTIME 昨年12月7日にデニス・ホーガンを7回KOで下して防衛に成功したジャモール・チャーロ

 ボクシング界にとって、どデカく美しい花火を上げてみせる。試合当日が待ちきれないね。誰もがこの一戦を、ビッグマッチへのテストだと言う。だからこそハードにトレーニングし、準備をしている。2月からずっと練習してきたよ。コロナの影響で自粛されていた期間もだ。狂ったように練習してきた自負があるね。

 

 デレフヤンチェンコは、GGGとダニエル・ジェイコブスに負けたよな。内容はともかく、そういう結果になった。デレフヤンチェンコが、万全な仕上がりを見せることを期待する。奴がベストな状態でリングに上がってくれれば、本物のファイトになるさ。デレフヤンチェンコは、俺を倒すために全力で来るだろう。激しい打ち合いになるんじゃないか。

 俺は自身を完璧に作り上げて9月26日を迎えるぜ。そして、ミドル級選手全員にメッセージを送りたい。

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 俺もずっと、GGGやジャイコブス戦が必要だと感じて来た。そして彼らに勝利し、自分の腕を上げてみせると思って来た。周囲の皆が俺の実力を疑問視している。でも、それについて怒りは無い。誰にどんな言葉を浴びせられても気にならない。

 今の俺は以前の自分よりも賢く、強い。トレーナーから課題を指摘され、一つ一つの試合からすべき事を学んで来たからね。

 この試合が終わったら、人々は俺をGREATと呼ぶようになるだろう。今日、俺は世界のベストファイターだ。デレフヤンチェンコもそう感じているだろうけどな。俺たちはリングで激突するだろうよ。

 この試合を目にする方々は、最高のジャモール・チャーロを目にすることになる。間違いないよ。 

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 一方、挑戦者のデレフヤンチェンコは、こう話した。

 自分のトレーニングは日に日に良くなっています。26日は、(昨年10月5日の)私とGGGのような試合になるでしょう。自分には、GGGやジェイコブスのようなハイレベルの選手との試合経験があります。それが、非常に大きな自信を生んでいますよ。

 チャーロも私も、自分こそがベストファイターだと信じていますが、私の方が上。実際、どちらが強いかを示す一戦になるでしょうね。今、私の目の前にあるゴールは、26日にチャーロからベルトを奪うことです。

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 私は作戦を実行するのみです。やるべきことをやります。KOするチャンスがあるならそうしますし、12ラウンド、フルに戦う展開になるなら、ポイントで圧倒します。まぁ、勝つのは自分ですよ。

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 ゴングまで4週間を切った。SHOWTIMEが力を入れるWBCミドル級タイトルマッチ。勝者となるのはどちらのファイターか。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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