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ついに今月末からNBAが再開

林壮一ノンフィクションライター
KINGのプレーを目にできるのは大きな喜びだ(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ファンは待ち望んでいた。ついにNBAが今月末から再開される。ただ、今季が終わるのは10月13日というスケジュールとなった。つまり、2020-2021シーズンへの影響が懸念される。

 また、カイリー・アービング、トレヴァー・アリーザ、ドワイト・ハワードなど参加を見合わせるスター選手の動向も気になる。

トレヴァー・アリーザ 撮影:著者
トレヴァー・アリーザ 撮影:著者
トレヴァー・アリーザ 撮影:著者
トレヴァー・アリーザ 撮影:著者

 NBAの発表は以下の通り。

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  NBAとNBPA(NBA選手会)は、7月30日からの2019-20シーズンの再開に向けた包括的プランが完成したことを発表した。同プランには厳格な健康・安全プロトコルや、フロリダ州のウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートでの1か所開催、構造的人種差別との闘いや社会正義促進のための集団的行動の目標などが含まれる。

 NBAとディズニーは、22チームが参加し、無観客で行なわれるシーズンの残り試合のすべてをESPNワイド・ワールド・オブ・スポーツ・コンプレックスのアリーナ、フィールドハウス、ビザ・アスレティック・センターで開催することで合意した。

 また、NBAとNBPAは、シーズン再開を管理する健康・安全プロトコルに関する取り決めにも合意した。公衆衛生のエキスパートや感染症の専門家、政府当局と相談の上、COVID-19(新型コロナウイルス)に関連するリスクに対応し、選手、コーチ、オフィシャル、スタッフの健康に焦点を当てた厳格なプログラムが策定された。

 6月24日の発表通り、NBAとNBPAはシーズン再開の目標が、米国内に広がる人種的不平等の問題を解決するための明確かつ持続可能な手段を見つけることにあることで大筋合意している。NBAとNBPAのリーダーたちは、NBAとそのチームにおける黒人の代表や、NBAのビジネス活動全般で黒人が所有・運営するビジネスの受け入れを増やし、黒人コミュニティにおける教育・経済的成長機会を広げていくためのNBA財団を設立するための戦略についても議論を重ねた。長期的な変化が実現するのは、情報に基づく長期的なコミットメントがある場合のみとの認識から、これらの努力に関して会話を続けていくという。

 NBAコミッショナーのアダム・シルバーは「我々は選手会と協議し、健康と安全を最優先しつつ、競技の公正性を保ち、社会正義の問題を解決するためのプラットフォームを提供する再開プランの策定に取り組んできました。我々は、長年の協力者であるディズニー社がホストとなることでこの再開を可能としてくれたことに感謝しております。また、包括的な医療プロトコルと保護の作成を支援してくれた公衆衛生当局や感染症専門家にも感謝いたします」と述べた。

 選手会事務局長のミシェル・ロバーツは「2019-20シーズン再開を正式に発表できることを非常に喜んでおります。医療・公衆衛生の専門家たちによる継続的な支援や援助とともに、リーグと組合の間の真の協力が必要でした。特別理事会や複数のチーム代表に特別な賛辞を贈ります。また、オーランドでの我々のプラットフォームは、この国における構造的人種差別や警察の残虐行為との現在進行中の闘いを続けていくための独特な機会となります。我々は選手やリーグと引き続き協力し、オーランドにおける具体的な計画や、これらの問題に関する真の変化をもたらすための長期的な取り組みを続けていきます」と語った。

 ディズニー・パークス・エクスペリエンス・プロダクツのチェアマンを務めるジョシュ・ダマロは「NBAがシーズンを再開させる唯一の場所として、ESPNワイド・ワールド・オブ・スポーツ・コンプレックスを提供できることを、我々はうれしく思っています。プロバスケットボールの喜ばしい再開に準備する選手、コーチ、スタッフの皆さんを、ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートに歓迎できるのを楽しみにしております」と話した。

 再開に向けた競技フォーマットでは、現在の勝率で各カンファレンスの上位8チームずつと、8位チームに6ゲーム差以内の6チームを合わせた計22チームがシーズン再開に参加する。

 各チームはまず、レギュラーシーズンの残り試合から選出される「シーディングゲーム」(順位決定戦)を8試合行う。NBAと放送局、技術パートナーは、協力して試合のテレビ中継を強化し、実体験のように感じられる、双方向の視聴体験をファンに届ける。

 シーディングゲーム終了後、レギュラーシーズンとシーディングゲームを合計した勝率で各カンファレンスの上位7チームずつがプレイオフに進出する。8位チームが9位チームに4ゲームより差をつけていた場合、そのチームが第8シードとしてプレイオフに進む。

 8位チームと9位チームが4ゲーム差以内だった場合、該当の2チームによるプレイイン・トーナメント(プレイオフ出場決定戦)を開催する。8位チームは1勝、9位チームは2勝することでプレイオフに進出する。勝率が並んだ場合は、NBAの通常のタイブレーカー方式を採用する。プレイオフに出場する16チームが決まったら、カンファレンスごとに各ラウンド7試合制の4ラウンドという伝統的な形式のプレイオフを行う。2020年のNBAファイナルは10月13日までに閉幕する。

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 やはり圧倒的な存在感を見せそうなのが"KING"レブロン・ジェームスだ。残念ながら私が熱い視線を送るデリク・ローズのシーズンは終わってしまった。https://news.yahoo.co.jp/byline/soichihayashisr/20200523-00179548/

 が、「NBA再開」と聞くと胸が躍る。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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