Yahoo!ニュース

2020年にバスケットボール殿堂入りする3名について、ボクシング元2冠世界チャンプ田口良一が語った

林壮一ノンフィクションライター
NBA殿堂入りしたケビン・ガーネット(左)とティム・ダンカン(右)(写真:ロイター/アフロ)

 昨年12月10日に引退式を行い、リングに別れを告げた元WBA/IBFライトフライ級チャンピオンの田口良一https://news.yahoo.co.jp/byline/soichihayashisr/20191219-00155275/https://news.yahoo.co.jp/byline/soichihayashisr/20191220-00155272/

 田口は小中時代にバスケットボールに打ち込んだ。世界王座に就いてからも「本音を言えばNBA選手になりたい」と発言し、先輩王者である内山高志に苦笑されたことがある。

 今尚、NBAの大ファンである田口に、2020年に殿堂入りした3名のオールスター選手、故コービー・ブライアント、ケビン・ガーネット、ティム・ダンカンについて訊いた。

撮影:山口裕朗
撮影:山口裕朗

 NBA入りの年は、ガーネットが1995年、コビーが1996年、ダンカンが1997年ですよね。1999年からNBAにハマり出した自分は、この年代の選手のプレイに心が踊ったものでした。

 ケビン・ガーネットとアレン・アイバーソンが好きな自分としては、ガーネットのライバルであるダンカン、アイバーソンのライバルだったコビーの2人はあんまり応援していませんでした…。ただNBAゲームをする折、その2人使ってプレイする時には凄く頼っていましたね。もちろん最も頻繁に使っていたのはガーネットですが(笑)。

撮影:著者
撮影:著者

 コビーは今年1月26日にヘリコプターの事故で亡くなり、全世界の人が悲しみに暮れました。1試合81得点とアンストッパブルな得点能力、とんでもない闘争心、圧倒的なスキルと怖さをよく覚えてます。

 また、ダンカンはポーカーフェイス過ぎてこの人は心があるのかな?と思ったこともありました(笑)。が、新人1年目でオールNBA1stチームに選ばれたり、1990年代2000年代2010年代で優勝した初の選手でもありました。レギュラーシーズンの勝率71パーセント、19年間で残した数字としては史上最高勝率、1つのチームで1000勝以上を挙げたのはダンカンだけなんですよね。規格外過ぎて、バスケットボールの神様に愛されているなと思ったものです。

 僕は、ガーネットのプレイスタイルが好き過ぎて、よくマネしたりしていました。全然出来てはいませんが…。2006年にアイバーソンがティンバーウルブズに移籍して、ガーネットと一緒のチームになるかもしれないと噂された時には「本当にお願いします!」「お願いします!!」とお祈りしていたぐらいです。こんなに何かを願った事は、自分の人生において無いかもしれません(笑)。

 3人とも2016年に引退して、その時に1つの歴史が終わったなぁと感じました。センチメンタルな気分になり、同時に皆良くやったぞと、なぜか上から目線にもなりました(笑)。

 何十年と時が過ぎてもずっと皆の思い出に残り続ける、魅力的で、かつ輝き続ける3人ですよね。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

林壮一の最近の記事