WBCヘビー級タイトルマッチまで残すところ3日
ラスベガス時間2月18日の午後、ついにWBCヘビー級タイトルマッチで雌雄を決する両者がMGMグランドガーデンに到着した。
表情を見る限り、11度目の防衛戦を迎えるチャンピオンのデオンテイ・ワイルダーも、元WBA、IBF、WBO同級王者で、29勝(20KO)無敗1引き分けの挑戦者、タイソン・フューリーもコンデションは良さそうだ。
マイク・タイソン、イベンダー・ホリフィールド、レノックス・ルイスが1990年代後半から、2000年代前半にかけてリーグ戦のように闘った時代が終わり、ビタリ&ウラジミールのクリチコ兄弟が中心となってからの最重量級は<冬>となった。
が、42勝(41KO)1分けのWBC王者、ワイルダー、その他すべてのタイトルを持つアンソニー・ジョシュア(23勝21KO1敗)、 そして2015年11月にウラジミール・クリチコを下して3冠王者となったフューリーの存在により、ヘビー級は活気を取り戻しつつある。
2月22日のワイルダーvs.フューリー戦は、否が応でも注目を集めており、勝者がジョシュアとの統一戦のリングに上がることになるだろう。
そして、今回は再戦である点も興味深いhttps://news.yahoo.co.jp/byline/soichihayashisr/20200115-00158905/。前回、ドローという結果に終わり、共に負け知らずの2人は、何が何でも決着を付けなくてはならない筈だhttps://news.yahoo.co.jp/byline/soichihayashisr/20200202-00160964/。
会場入りしたチャンピオン、ワイルダーは言った。
「我々の第一戦はいいファイトだった。今回は互いに神の加護のような愛情を感じるうえ、エキサイティングでもある。土曜の夜は自分の偉大さをお見せするよ。
俺はヤツをノックアウトし、破壊する。自分の中にある大きな力を世界中に示し、この競技の素晴らしさを今後も伝えていく。我々はボクシングが危険なビジネスだと理解したうえで、それぞれが意図を持って当日のリングに上がるんだ。魂のぶつかり合いが、見応えのあるファイトを産み出すだろう」
いつも飄々としており、コメディアンのような憎めないキャラクターが売りの挑戦者、フューリーはマイクを向けられるといつもの調子で話した。
「ラスベガスはチャンピオンたちのホーム。自分の仕事を貫徹するために、この地にやって来た。2ラウンドでヤツをKOしてみせる。試合は早く終わるよ。
準備段階では、自分に出来る限りのことを全てやった。メジャータイトルの中でWBCのベルトだけ、まだ巻いていないんだよ。でも、土曜の夜、自分の物になるさ。ラスベガスは自分にとっても、新しい我が家になるだろう。ワイルダーは前回、俺からのプレゼントを手にした。でも、もうそんな風にはならない。倒しに行くよ」
個人的にはこの10週間、フューリーが新たなトレーナーの元で調整している点が気になる。https://news.yahoo.co.jp/byline/soichihayashisr/20200208-00159913/
ワイルダーは破壊力は抜群だが、空振りが多い。挑戦者がそこを衝き、ハードパンチを躱し切れれば面白い展開になりそうだ。
現地時間19日の13時半から最後の記者会見、21日の15時から計量、試合当日は18時からPPVの放送開始というスケジュールとなっている。
刻一刻と、試合開始のゴングが近付いて来た。ボクシングファンにはたまらない時間である。果たして、どんな形で決着がつくか。