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ファーストレディと息子はホワイトハウスに入らない?

林壮一ノンフィクションライター
新大統領は、しばらく別居するという(写真:ロイター/アフロ)

トランプの愛息バロンくん(10)は、現在、ニューヨークで通っているColumbia Grammar & Preparatory School(私立)を離れたくないそうだ。ファーストレディーとなるメラニアも、「ワシントンDCへは、息子が今期を終了してから行きたい」とコメント。5年生~8年生は年間$46690、9年生から高校卒業の12年生までは$47540かかるだけあって、内容はかなり充実しているようだ。

NY在住の知人によれば、この手の名門校へは大きなリムジンが子供たちを乗せ、学校への送り迎えをする。親ではなく、運転手の作業になるそうだ。

「6月まで、トランプ夫人と子供は毎週末、NYからワシントンDCに通うことになるだろう。バロンの教育については、頭の痛いところだね。オバマの2人の娘、クリントン、アル・ゴア、ニクソンの娘たちも籍を置いたSidwell Friends School(私立)がバロンの転校先として有力じゃないかな。かなり評判のいい学校だよ」と語るのは『ワシントンポスト』や『ウォールストリートジャーナル』に在籍した経験を持つ72歳のベテランジャーナリストだ。

教育サイト、Nicheでは、Sidewell Friends Schoolの評価が、Columbia Grammar & Preparatory Schoolを上回っている。しかも、一年間に学校に支払う金額も$4万ドル弱と、NYよりDCの方が安い。新しい環境に順応させるのは時期尚早とする親心は吉とでるか?

こういう数字を見ると、教育格差をしみじみと感じる……

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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