1980年代に空前のブームを巻き起こした「ファミコン」ことファミリーコンピュータ、およびスーパーファミコンの開発を手掛け、昨年12月6月に逝去した元任天堂の上村雅之氏をしのぶ展示イベント「上村雅之の『遊び』の世界展」が、8月5日より京都市のホンテルアンテルーム京都で開催されている。

本展は、上村氏が初代センター長を務めていた立命館大学ゲーム研究センターが企画した「上村雅之先生を偲ぶ会」が、新型コロナウイルスの影響で延期になっていたところを、現代アートとゲームカルチャーを融合した展示イベント「art bit – Contemporary Art & Indie Game Culture –」(※以下「air bit」)の実行委員会が、「art bit」と並行して展示するアイデアを立命館側に提案したことがきっかけで実現した。

「art bit – Contemporary Art & Indie Game Culture –」の展示会場
「art bit – Contemporary Art & Indie Game Culture –」の展示会場

会場には、上村氏のプロフィール、研究内容のほか、テレビ出演や学生の指導時に語った言葉などが書かれたパネル12点を展示(※出典をまとめただけのパネルも含む)。中には今回初めて公開された、同氏が孫の誕生日に贈ったプレゼントの写真もあり、その人柄も垣間見ることができる。

「art bit」実行委員会のメンバーによると、展示のテーマは「現代アートとビデオゲームの父と母に捧げる展覧会」で、このテーマに決めたそもそものきっかけが上村氏が亡くなったことであり「上村先生に感謝の気持ちをお伝えするイベントができればと思って企画しました」とのことだった。

上村氏をしのぶ展示パネル
上村氏をしのぶ展示パネル

数か月かけてアイデアを練りに練ったという、上村氏が孫に贈ったプレゼントの写真(右側のパネル)も見ることができる
数か月かけてアイデアを練りに練ったという、上村氏が孫に贈ったプレゼントの写真(右側のパネル)も見ることができる

「art bit」は、昨年に続き今回が2度目の開催となる。今回はアナログゲームや学術研究に関する展示も新たに加え、現代アートの展示でありながらゲームセンター感覚で実体験もできるのが特徴だ。ほかにも、京都市で毎年開催されているインディーゲームの祭典「ビットサミット」で過去に展示されたゲームの体験コーナーも用意されている。

ファミコンを発売した任天堂のお膝元でもある京都を舞台に、あらゆるゲームカルチャーの礎になったファミコンの開発者をしのぶ展示と融合したことで「art bit」は、その面白さがさらに増したように思う。

「上村雅之の『遊び』の世界展」「art bit」のどちらも、開催期間は10月1日までとなっている。

芸術家の手によって、ひとつのアート作品として生まれ変わった懐かしのプライズゲーム「ラッキークレーン」。実際にプレイすることも可能だ
芸術家の手によって、ひとつのアート作品として生まれ変わった懐かしのプライズゲーム「ラッキークレーン」。実際にプレイすることも可能だ

こちらは本物のバイクにまたがり、3DCG化した島を走れる「伊吹島ドリフト伝説」という作品
こちらは本物のバイクにまたがり、3DCG化した島を走れる「伊吹島ドリフト伝説」という作品

(以下、立命館大学ゲーム研究センターのサイトより引用)

・展示名:「上村雅之の『遊び』の世界展」

 「art bit – Contemporary Art & Indie Game Culture –」内

・日時:2022年8月5日~10月1日 11:00AM~8:00PM

・場所:ホテルアンテルーム京都

 京都市南区東九条明田町7番