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エアバス、2018年に「空飛ぶタクシー」CityAirbusの試験飛行へ

佐藤仁学術研究員・著述家
(エアバス)

 航空機メーカーのエアバスは「空飛ぶタクシー CityAirbus」の試験飛行を2018年に実施することを発表。エアバスは2016年に「空飛ぶタクシー」のコンセプトを公開していた。地上での試験は完了しているとのこと。

 CityAirbusは垂直離陸可能なバッテリー駆動のVTOL機 (vertical take-off and landing)だから滑走路などは不要。道路での交通渋滞を回避するために都市部と空港、駅などでの利用を想定。4人乗りで最高時速は120km、電気のみで動く。2023年までにサービス開始を目指しており、当初はパイロットが同乗するが、将来的には完全自動運転を目指している。

 自動運転車の走行試験は世界中で進んでおり、実用化も視野に入ってきている。自動運転は道路から空へ向かっている。「空飛ぶタクシー」もUberやドイツのVolcopterなどがドバイで飛行試験を予定している。Uberは2020年までに実現を目指している。

 政府の認可や規制問題など商用化までの課題はあるが、地上での交通渋滞を回避するために空で移動する時代はそう遠くない。特に交通渋滞は酷いが自動運転車の導入が難しい新興国では「空飛ぶタクシー」の実用化が待ち遠しい。

マルチコプター型のCityAirbusのイメージ(エアバス提供)
マルチコプター型のCityAirbusのイメージ(エアバス提供)
学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

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