エアバス、滑走路も不要の空飛ぶタクシー「Vahana」2020年までに実用化を目指す
エアバスは自動運転飛行機「Vahana」のコンセプトデザインを発表した。自動運転飛行機「Vahana」はアメリカのシリコンバレーに設置されたエアバスの「A3」部門で開発されている。「A3」部門に1億5,000万ドル(約160億円)を投じている。完全な自動運転飛行機の開発を目指しており、2017年末までに試作機を開発し、2020年までに実用化を目指している。
走路が不要で垂直に離陸と着陸できる空飛ぶタクシー
完全な自動運転であることから、小型で軽量化な機体で、1人乗りの飛行機。滑走路が不要で垂直に離陸と着陸が可能。ヘリコプターのような機体にプロペラ、電気で稼働するモーターを装備する予定。同社のRodin Lyasoff氏によると、完全自動運転の小型飛行機であることから、将来的には製造コストが大幅に削減も期待できるとのこと。
「空飛ぶ自動運転タクシー」のような使用方法を目指している。渋滞に巻き込まれる心配はないし、上空では地上の道路を走る自動運転車のように、突然飛び出してくる人や車などの心配もない。それでも上空での障害物や飛行機などを自動的に検知して衝突しない仕組みになっている。もしエンジン故障などが発生した場合はパラシュートが展開する予定。
エアバスとしては「自動運転飛行機の開発と実用化を通じて、今後の技術進歩と同時に、規制や制度の改革も期待されるし、自動運転飛行機の実用化を通じて『未来の垂直都市のエコシステム』の活性化を目指している」とのこと。自動運転飛行機は自動運転車ほど進んでいない。
まだ規制の問題や、離着陸するスペースの確保、安全性、騒音問題、悪天候時の対策、保険などいろいろと解決しなくてはならない問題も多いが、自動運転の空飛ぶタクシーでどこにでも移動できる日も遠くはないはずだ。自動運転飛行機が自宅前までやってきて、それに乗っていきたい所まで、すぐに運んでくれるようになる。その時には地上での移動は自動運転車が一般的になっているだろう。